【輸入車との相性は?】話題沸騰のダンロップ・シンクロウェザーを愛車に装着

公開 : 2025.03.10 15:05

新技術と性能の高さで注目されているオールシーズンタイヤ『ダンロップ・シンクロウェザー』。2度の試乗会を経験した吉田拓生が、実際に愛車のフィアット・パンダ4×4に装着し、輸入車との相性を試しました。

最新のオールシーズンが踏み出した一歩

昨年の秋、アシグルマを買った。普段使いはもちろんだが、それよりも重要なことは雪山登山のアシとして最適であること。そこで輸入車として最小の4駆モデルであるフィアット・パンダ4×4を選んだのだ。

じゃあタイヤはどうするか? 当然のようにスタッドレスタイヤも考えた。けれど雪深い山奥の登山口にたどり着こうと思ったら、どんなに高性能なスタッドレスでも最後はチェーンが必要になる。だったら普段使いまで考えてオールシーズンという選択肢もあるのでは? と思っていたところに、ダンロップからシンクロウェザーのモニターの話が来た。

ダンロップ・シンクロウェザーを、輸入車最小4WD、フィアット・パンダ4×4に装着。
ダンロップ・シンクロウェザーを、輸入車最小4WD、フィアット・パンダ4×4に装着。    田中秀宣

以前、愛車に履かせたことがあって、オールシーズンタイヤにあまり良い印象はなかった。けれど昨年、冬の北海道と夏の岡山で試したシンクロウェザーの感触は、明らかにこれまでのオールシーズンの常識を覆すものだった。冬で言えばスタッドレスと遜色ないくらい圧雪でグリップしてくれて、一方夏タイヤとして使ってみても、トレッドがコーナーでヨレる感じもなく、高周波のロードノイズに悩まされるようなこともなかったのだ。

とはいえ、テストの時と実際に自分の愛車に履かせてみた時のフィーリングの違いはこれまでも何度か経験している。175/65R15という、現代車としては扁平率大き目のサイズとなるパンダ4×4ではどうなのか?

硬さのバランスが快適さの秘訣

我がパンダ4×4にダンロップ・シンクロウェザーを装着したのは11月後半のこと。第一印象は「ものすごく静か!」だった。

以前履いていたのは製造から1年半ほどしか経っていない中国ブランドのサマータイヤだったのだが、オーディオの音がまともに聞こえないほどロードノイズが大きかった。ところがシンクロウェザーにしたとたん、防音性能が高いとはいえないパンダに静寂が訪れたのだ! 

装着して3ヵ月で約5000km走行。雪道も走ってみた。
装着して3ヵ月で約5000km走行。雪道も走ってみた。    田中秀宣

シンクロウェザーを履いてから今日まで3ヵ月で5000kmほどの距離を走っている。そのうち神奈川から長野を訪ねた回数は6回で、そのうち3回は行程に雪道も含んでいる。

ドライ路面におけるシンクロウェザーの感触はテストで感じた通り。ケーシングとトレッドの硬さが絶妙にバランスしており、パンダ4×4のように重心が高く、アシがまぁまぁ硬いクルマでも違和感なくコーナリングを楽しめたのだ。これが真新しいスタッドレスタイヤならトレッドが捩れるような違和感は避けられなかったはずだし、ステアリングのレスポンスも妥協を強いられていたはず。

一方、1月の八ヶ岳では圧雪の他にツルツルに凍った路面を走る機会もあった。用心しながら氷に乗ってみると、気温がマイナス10度以下だったこともあり北海道の時より縦方向のグリップが感じられ、滑りながらでもコントロールできたのだった。

記事に関わった人々

  • 執筆

    吉田拓生

    Takuo Yoshida

    1972年生まれ。編集部員を経てモータリングライターとして独立。新旧あらゆるクルマの評価が得意。MGBとMGミジェット(レーシング)が趣味車。フィアット・パンダ4x4/メルセデスBクラスがアシグルマ。森に棲み、畑を耕し蜜蜂の世話をし、薪を割るカントリーライフの実践者でもあるため、農道のポルシェ(スバル・サンバー・トラック)を溺愛。
  • 撮影

    田中秀宣

    Hidenobu Tanaka

    写真が好きで、車が好きで、こんな仕事をやっています。
    趣味車は89年式デルタ・インテグラーレ。

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