CLK「ブラックシリーズ」へ通じる魅力 メルセデスAMG CLE 53 長期テスト(2) 抜群の音質
公開 : 2025.03.22 09:45
クラシカルなクーペ・シルエットが麗しい、ハイテク満載のAMG CLE プレミアム・ラグジュアリーへの回帰を感じる雰囲気 肉肉しいマッスルカー的走り 英編集部が長期テストで魅力を深掘り
もくじ
ー積算2911km カーブが見えたらスポーツモード
ー積算3397km 美しさと存在感を宿すCLE 53
ーCLK 63 AMGブラックシリーズへ通じる魅力
ー現在の量産車で最高の万能ユニットの1つ
ー積算3549km 群を抜く音質のステレオ
ーテストデータ
積算2911km カーブが見えたらスポーツモード
メルセデスAMG CLE 53の持つ、懐の深い能力を日常的に堪能できる、ドライブモードの設定が見つかったように思う。幹線道路を流れに合わせて走らせている限り、コンフォート・モードがベスト。だが、交通量の少ない郊外の道では物足りない。
想像通りといえるかもしれないが、カーブが連続する区間へ差し掛かったら、スポーツモードへ切り替えるのが望ましい。車内の間接照明も、ちょっと積極的な配色へ変化してくれる。

積算3397km 美しさと存在感を宿すCLE 53
「CLE AMGじゃないですか?」「素敵。美しいですね」「最高だと思えるクルマを、久しぶりに見ましたよ」。見知らぬ人たちから、こんな声をかけられる。AMG CLE 53に乗っていると、そんな場面が珍しくない。
確かに最近のAMGは、見た目の特別感がちょっと弱かったかもしれない。しかしAMG CLE 53は、それまでと一線を画す、美しさと存在感を宿すように思う。

アストン マーティンやベントレーなど、大型・高級なクーペが視線を集めるのは、よくあること。ふとドアミラーへ目線を送ると、歩行者が振り返って眺めていたりする。メルセデスAMGでは、CLE以外に、GTや以前のSLSなどでも似た反応を受けることがある。
CLK 63 AMGブラックシリーズへ通じる魅力
確かに、このクルマは素晴らしい。一緒に過ごす時間が長くなるほど、好きな気持は深まっているように感じている。スタイリングにパフォーマンス、インテリア、ユーザビリティなど、すべての面で筆者を魅了している。
先日は、ベントレー・コンチネンタルGTへ1週間ほど試乗する機会があった。その体験を経て、AMG CLE 53はCクラスよりそちら側へ近いことを実感した。もちろん、AUTOCARの編集部でも、アルパイン・グレー・ソリッド塗装のクーペは評価が高い。

お読みいただけたかもしれないが、メルセデス・ベンツCLK 63 AMGブラックシリーズとの比較試乗を、少し前に実施している。レポートした同僚のマレー・スカリオンは、往年のAMGを象徴するモデルへ劣らない魅力があると、筆者へ教えてくれた。
「この2台には、驚くほどの類似点がありました。どちらも重厚感があり、機械を操っている印象が強いんです。ギアを問わず大トルクを引き出せ、路上での存在感は凄い。サウンドの豪快さでも、共通しているといえますね」
「あのホワイトのブラックシリーズは、メルセデス・ベンツの専門店、SLショップから借りたものでした。そこで印象的だったのは、比較相手になるAMG CLE 53を、スタッフ全員が気に入っていたことです」
英国の編集長、スティーブ・クロプリーも絶賛している。「洗練されたスポーティさが素晴らしい。ステアリングと、フラットな乗り心地が特にね。ステアリングホイール上のダイヤルで、大きく変化する4モードを選べるのも気に入りました」
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