【極上の乗り心地に感動】レンジローバーが2025年モデルに進化!50psアップのディーゼルは大本命

公開 : 2025.03.14 11:25

2021年に英国で発表され、2022年に日本上陸を果たした5代目レンジローバー、その2025年モデルに試乗します。ディーゼルがD300からD350に進化し、50psアップを果たしました。石井昌道のレポートです。

いつかはオーナーになってみたい

2021年に英国で発表され、2022年に日本上陸を果たした5代目レンジローバー。より大きく、より高級になったことで、いつかはオーナーになってみたいという個人的な願いは封印せざるを得ないと思っていたのだが、改めて試乗すると、もう一度夢を見てみたくなるほど素晴らしい乗り味なのだからたちが悪い。

現在の日本仕様のラインナップは、スタンダードホイールベース、ロングホイールベース、ロングホイールベース7席シートと3つのボディスタイルを用意。

取材車はレンジローバーHSE D350のロングホイールベース。
取材車はレンジローバーHSE D350のロングホイールベース。    小川和美

SE、HSE、オートバイオグラフィー、SVと4つのグレード、D350(ディーゼルマイルドハイブリッド)、P530(ガソリンマイルドハイブリッド)、P550e(プラグインハイブリッド)、P615(ガソリンマイルドハイブリッド)といったパワートレーンが組み合わされている。

ブランド初のBEVは本国での2025年予約受付開始に向けた開発の最終段階に入っていて、日本にも導入される見込みとなっている。5代目から投入された新たなアーキテクチャー、MLAフレックスは多くのパワートレーンに対応しているわけだ。

試乗したのはHSE D350のロングホイールベース。実は2025年モデル最大のトピックスはディーゼル・エンジンのパワーアップで、従来のD300から50ps向上し名称もそのままD350となった。

また、これまではスタンダードホイールベースでしかディーゼルは選択できなかったが、7席シートを含むロングホイールベースにも設定された。エントリーであるディーゼル・エンジンの選択肢が広がったことは喜ばしい。

コクピットに収まる前からおもてなし

久しぶりに試乗するレンジローバーに近づいていくと、凹凸や装飾を極力排したクリーンなサーフェースによるモダンなエクステリアが、まったく色褪せずに新鮮なことを再認識。無駄がないからこそ、優雅なプロポーションが際立っている。

フラッシュサーフェースのための格納式ドアノブは近づくと自動でせりあがり、ドアを開ければこれまた自動で足元のステップが出てきて乗降をサポート。コクピットに収まる前からおもてなしが始まっている。

直線基調のインテリアは最高の素材使いで上質そのものだ。
直線基調のインテリアは最高の素材使いで上質そのものだ。    小川和美

直線基調のインテリアは最高の素材使いで上質そのもの。デジタライズも進んでいるが、アナログ風メーターなどクラシカルな趣を合わせ持つ。

エンジンを始動して走り始めるとあまりの静粛性の高さに、プラグインハイブリッドだったっけ? と疑うほど。街中を流して走るぐらいでは、ディーゼル特有の音や振動がほとんど感知されずモーターのようなのだ。

最もディーゼルノック音が出やすい、低回転で負荷をかけた状態を意地悪に試してみても静けさは保たれる。従来のD300はこんなに静かだったかな? と過去の試乗メモを確認したところ、『D300も十分に静かだが、P530のほうがもっといい』と書いてあった。今回のD350は文句のつけようがないので、D300よりも静かになっているのだろう。

記事に関わった人々

  • 執筆

    石井昌道

    Masamichi Ishii

    1967年生まれ。自動車専門誌の編集部員を経てモータージャーナリストへ。ワンメイク・レースへの参戦も豊富で、ドライビング・テクニックとともにクルマの楽しさを学んできた。国産車・輸入車のいずれの知識も幅広く、ジャンルを問わない執筆活動を行う。最近では、エコドライブの研究、それを一般ドライバーへ広く普及させる活動に力を入れている。
  • 撮影

    小川和美

    Kazuyoshi Ogawa

    クルマ好きの父親のDNAをしっかり受け継ぎ、トミカ/ミニ四駆/プラモデルと男の子の好きなモノにどっぷり浸かった幼少期を過ごす。成人後、往年の自動車写真家の作品に感銘を受け、フォトグラファーのキャリアをスタート。個人のSNSで発信していたアートワークがAUTOCAR編集部との出会いとなり、その2日後には自動車メディア初仕事となった。
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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