航続距離「117km」伸延 BMW iX xドライブ45 スポーツへ試乗 小変更 枠を超えた有能さ
公開 : 2025.03.30 19:05
BMWの電動SUV、iXがフェイスリフト 新バッテリーでエネルギー密度は最大30%向上 モダンな内装は変わらず 滑らかな加速に素晴らしい操縦性 SUVの枠を超えた有能さ 英編集部が評価
もくじ
ーフェイスリフトで僅かに見た目はリフレッシュ
ー新バッテリーでエネルギー密度は最大30%向上
ーX5よりゆとりのある乗員空間 モダンな内装
ー滑らかな加速 素晴らしい操縦性 枠を超えた有能さ
ーBMW iX xドライブ45 スポーツ(欧州仕様)のスペック
フェイスリフトで僅かに見た目はリフレッシュ
好きか嫌いかを問わず、電動クロスオーバーのBMW iXは、小さくない話題を集めてきた。英国での発売は2021年。ステーションワゴンとSUVを融合させた、直線基調の未来的なフォルムは、今でも新鮮に映っている。
それから4年が経過し、モデル中期のフェイスリフトが実施された。物議を醸したスタイリングにも、僅かに手が加えられたものの、基本的な印象は変わらない。

巨大なキドニーグリルは、その存在感を薄めるため、フレームが薄く変更された。オプションで、そのアウトラインを光らせることもできるが。切れ長のヘッドライトの外形は変わらないものの、ノイエクラッセ・コンセプトに似た、点灯パターンを得ている。
テールライトのグラフィックも、見比べないとわからない程度だが、違う。前後のバンパーのデザインは、お約束通り更新。アルミホイールは、20インチから22インチまで、新しいデザインが選べるようになっている。いずれも、大幅な変更ではない。
ラインナップは全体的に見直された。xドライブ40とxドライブ50、M60 xドライブは、それぞれxドライブ45とxドライブ60、M70 xドライブへ置き換えられている。
新バッテリーでエネルギー密度は最大30%向上
数字が増えたぶん、しっかり動力性能も引き上げられている。電動アーキテクチャが電圧400Vなのは従来通りながら、最も変化が大きいxドライブ45は、81ps増しの407psを獲得。0-100km/h加速を5.1秒で処理し、1.0秒も短縮している。
駆動用バッテリーは、新技術の採用でエネルギー密度を最大30%も向上。xドライブ45の場合、容量はxドライブ40から23.8kWh増しの94.8kWhとなり、航続距離は117km伸びている。

xドライブ60の向上度は、比べると控え目。最高出力は20ps増しの543psを獲得したが、0-100km/h加速は4.6秒で変わりない。駆動用バッテリーは3.9kWh増しの109.1kWh。それでも、航続距離は70km伸びている。
急速充電は、xドライブ45で最大175kWまでで、xドライブ60では195kWまで。クラスの平均より数字は劣るものの高効率な処理で、残量10%から80%までの回復を、前者は34分、後者は35分で済ませられるという。
今回のフェイスリフトでは、装備も見直された。シートヒーターとハーマン・カードン社製サウンドシステム、バージョン8.5のiドライブシステムが、共通して標準で実装されるとのこと。
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