モーガン新型『スーパースポーツ』初公開 快適性と使いやすさを向上 約1950万円から
公開 : 2025.03.14 19:45
モーガンの新型フラッグシップモデル『スーパースポーツ』が公開されました。プラスシックスの後継で、快適性、実用性、走行性能を高めており、「ポルシェ911のライバル」を目指したとデザイン責任者は語ります。
新たなフラッグシップモデル降臨
モーガンは、プラスシックスの後継車として新型『スーパースポーツ(Supersport)』を発表した。走行性能だけでなく、日常生活での実用性も追求したモデルとなる。英国価格は10万2000ポンド(約1950万円)から。
新型スーパースポーツは従来のプラスシックスを大幅に改良したもので、モデルチェンジではなく、まったく新しいモデルとして位置づけられている。4気筒モデルとより明確に区別するため、スーパースポーツという新しい名称が与えられた。

モーガンのデザイン責任者であるジョナサン・ウェルズ氏はAUTOCARの取材に対し、「このクルマの目標は、ラインナップに幅を持たせることでした。つまり、シルエットもインテリアも基本的に同じで、非常に密接な関係にあるプラスフォーとプラスシックスの間に、明確な違いを生み出すことを目指しました」と語っている。
スーパースポーツは、モーガンおなじみの特徴と、よりモダンで空力特性に優れたデザインを融合させた新しい外観を採用している。このようなデザイン処理は、プラスシックスの最終モデルとしてピニンファリーナと共同開発したミッドサマーにも見られるが、スーパースポーツはそのプロジェクトが開始される前に完成していた。
目指すはポルシェ911のライバル
モーガンの狙いは、製品ラインナップをスーパー3、プラスフォー、スーパースポーツの3つの系統に明確に分けるだけでなく、人気のライバル車に直接対抗することにあった。
「モーガンの性能を他車とグループテストで比較し、他のプレミアム車と真正面から競い合わせてほしかった」とウェルズ氏は言う。

同氏は、スーパースポーツを「ベースグレードの911や、充実装備のアストン マーティン」と競合させたい考えだ。
スーパースポーツは、モーガン独自のアルミニウム製スペースフレーム『CX』の改良版である『CXV』をベースとし、BMW由来の最高出力340psの『B58』6気筒ターボガソリンエンジンを搭載する。
ステアリング系統のフィーリングとレスポンスを高めたほか、サスペンションの有効ストロークを30mm増加し、乗り心地の改善を図った。リアサブフレームマウントも再設計し、追加のシャシー補強によりねじり剛性を10%向上させた。
モーガンの社長兼最高技術責任者(CTO)であるマット・ホール氏は次のように語っている。
「クルマに求めるすべての特性を考慮し、それらをどのようにして設計に取り入れるかを見極めながら、設計を一からやり直しました。根本的に、シャシーの構造を変更しました」
ホール氏の説明によると、ダイナミックな運動性能を実現しながら、ツーリング性能も向上させることが目標であったという。
「道路を流れるように走らせたかった。そのため、クルマがしっかりサスペンションの上で動くよう、増えたストローク量を最大限に活用しています。クルマの発進を助けるため、リアにはアンチダイブジオメトリーを採用しました。これは以前にはなかったものです。しかし、その狙いは、ストロークを利用し、車輪を制御することにあります」
安定性とコントロール性を向上させる上で重要なのが、19インチの鍛造アルミホイールだ。1本あたりの重量はわずか9.7kgしかなく、プラスシックスよりもバネ下重量をそれぞれ4kgずつ削ることになる。18インチの鋳造品も用意されているが、それもモーガンがこれまで製造した中で最も軽い鋳造ホイールである。
また、新しいミシュラン製タイヤは、単にグリップ力が高いという理由ではなく、その独特のダイナミック特性が評価されて選ばれた。
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