無双状態が始まる4000rpm 3代目レガシィ・ツーリングワゴン(2) 現行アウトバックと比較試乗
公開 : 2025.03.29 09:46
間違いなく魅力的なステーションワゴン
多くの自動車メーカーは、プラットフォームやパワートレインの合理化・共有化を進めつつ、独自性や多様性を生み出すことに苦労している。反面スバルには、他に埋もれないアイデンティティが今も残されている。
今回の世代違いの2台は、初代から備わっていたレガシィの柔軟性を実感させる。名称は途中で別々になったが、誠実な成り立ちが、お互いを結びつける。

新しいアウトバックを、スバル・ファン以外にオススメしても、共感は得られにくいかもしれない。だとしても、基本のしっかりした、間違いなく魅力的なステーションワゴンだと筆者は思う。
速さはツーリングワゴン GT-Bに及ばなくても、代々受け継がれてきた特徴の多くを継承している。より優れたダンパーと、パワフルなエンジン、好感触のトランスミッションが与えられれば、ドライバーの充足度は引き上げられるはず。
かくして、36年前のレガシィ誕生を、改めて祝福したい。それがなければ、今のアウトバックも生まれなかった。多くのクルマ好きが秘めた魅力へ気付く前に、好調なツーリングワゴン を探してみてはいかがだろう。
ちなみにペイシェントによれば、ビルシュタイン・ダンパーはオリジナルのままだとか。エンジンは1度リビルドを受けているものの、今まで目立った故障はないという。
番外編:世代を問わず魅力的な中古のレガシィ
スバル・インプレッサの中古車価格は上昇の一途だが、レガシィなら掘り出し物といえる車両を簡単に見つけることができる。英国での販売は10年以上前に終了しているため、仕様に関係なく、5000ポンド(約98万円)以下で探すことは難しくない。
1990年代から2000年代に売られていた2代目や3代目レガシィの場合、走りを重視した高性能な仕様の現存車は、殆どが日本からの並行輸入。2003年に英国で発売された4代目にも、高性能版が提供されていたが、並行輸入された例が沢山含まれる。

当然ながら、メカニズムなどの状態にも注意は必要ながら、やはりサビには用心したい。エンジンは、一般的には16万km前後でリビルドが必要になる。安くは実施できないから、既にリビルド済みの車両を選んだ方が賢明だろう。
ただし、状態の良い4代目レガシィのGT-BやSTiには、1万ポンド(約195万円)以上が必要になる。どの世代を選んでも、魅力的なことには変わりない。
スバル・レガシィとアウトバック 2台のスペック
スバル・レガシィ・ツーリングワゴン GT-B(3代目/1998〜2003年/英国仕様)
全長:4680mm
全幅:1695mm
全高:1515mm
最高速度:271km/h
0-100km/h加速:5.7秒
燃費:8.9km/L
CO2排出量:−g/km
車両重量:1500kg
パワートレイン:水平対向4気筒1994cc ツインターボチャージャー
使用燃料:ガソリン
最高出力:280ps/6500rpm
最大トルク:34.2kg-m/5000rpm
ギアボックス:5速マニュアル(四輪駆動)
スバル・アウトバック 2.5i フィールド(英国仕様)
全長:4870mm
全幅:1875mm
全高:1670mm
最高速度:193km/h
0-100km/h加速:10.2秒
燃費:11.6km/L
CO2排出量:193g/km
車両重量:1641kg
パワートレイン:水平対向4気筒2498cc 自然吸気
使用燃料:ガソリン
最高出力:169ps/5000-5800rpm
最大トルク:25.6kg-m/3800rpm
ギアボックス:CVT(四輪駆動)




































































































































