ベストセラーが3代目に 新型アウディQ5 TDIへ試乗 マイルドHV 多様なライフスタイルへ馴染む

公開 : 2025.04.08 19:05

2024年のベストセラー・アウディが3代目へ A5と重なる上質なインテリア Q5の雰囲気に合致するディーゼル 強みの乗り心地 SUVとして充分に運転を楽しめる 英編集部が評価

2024年のベストセラー・アウディが3代目へ

アウディは様々な仕様のQ5で、市場の反応を伺ってきた。結果的に、それは大成功を導いた。ファミリーSUVへの多様なニーズに応え、自社の販売で17%を占める、2024年のベストセラーになったほど。ご近所にも、1台は停まっているのではないだろうか。

そんな人気者が、3代目へモデルチェンジを果たした。プラットフォームは新開発のPPCで、同時期に世代交代したアウディA5やA6とも共有している。

アウディQ5 TDI エディション1(欧州仕様)
アウディQ5 TDI エディション1(欧州仕様)

Q5のパワートレインは、すべてハイブリッド。現状では、2.0L 4気筒のガソリンターボとディーゼルターボのマイルド・ハイブリッドから選択可能。追って、プラグインも追加予定にある。3.0L V6ガソリンターボを積むSQ5は、先日ご紹介した通り。

新世代は、大幅な刷新というより、正常進化と表現して良い。2代目の特徴は維持され、全長は4717mmと、ボディサイズもさほど変わっていない。スタイリングも、アップデート版といった表現が当てはまるだろう。

ステーションワゴンの通常ボディに加えて、クーペ風のスポーツバックも選択可能。車内空間の差が限定的なこともあり、欧州ではこちらの方が支持率は高い。

アルミホイールは、ベーシックな仕様では19インチ。Sラインやエディション1には、20インチか21インチが組まれる。

A5とデザインが重なるインテリア 上質な素材感

インテリアは、同じPPCプラットフォームを採用した、A5などとデザインが重なる。ダッシュボードの中央側には14.5インチ、運転席側には11.9インチのモニターが位置するよう、ワイドなモニターパネルが載っている。

初回仕様のエディション1では、助手席側にも10.9インチのタッチモニターが追加される。カーナビや車載機能を乗員の正面で操作でき、会話や景色が退屈ならビデオストリーミングも楽しめる。ドライバー側から表示が見えないよう、画角制限も可能だ。

アウディQ5 TDI エディション1(欧州仕様)
アウディQ5 TDI エディション1(欧州仕様)

エアコンの操作は、中央のタッチモニターで。画面の下部には、温度や送風ポジションを選べるアイコンが常時表示されている。実際に押せるハードスイッチより、触れる場所を見定める必要はあるが、ないよりは扱いやすい。

ドアパネル側のグラブハンドル上部には、パワーウインドウのスイッチと並んで、ライトのスイッチも配置されている。ドアを閉める時に、うっかりフォグランプを灯してしまう可能性はあるだろう。

内装の素材は、全般的に上質。小さなシフトセレクターと、ステアリングホイール裏のシフトパドルを除いて。

ホイールベースが伸びたことで、リア側の乗員空間は拡大。身長が高めの大人でも、快適に過ごせるようになった。座面や背もたれの角度を調整でき、快適な姿勢を取りやすい。荷室容量は、通常のワゴンボディで520L。スポーツバックでは515Lとなる。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マレー・スカリオン

    Murray Scullion

    役職:デジタル編集者
    10年以上ジャーナリストとして活動し、雑誌、新聞、ウェブサイトに寄稿してきた。現在はオンライン版AUTOCARの編集者を務めている。オースチンやフェラーリなど、1万円から1億円まで多数のクルマをレビューしてきた。F1のスター選手へのインタビュー経験もある。これまで運転した中で最高のクルマは、学生時代に買った初代マツダMX-5(ロードスター)。巨大なジャガーXJ220も大好き。
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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