アウディがスポーツカー再導入? 新デザイナーは初代『TT』の大ファン ただし組織再編が先

公開 : 2025.03.20 07:45

復活するならEVか

初代TTは1998年に発売され、25年間3世代にわたって累計65万台以上を販売したが、後継車の計画がないまま2023年11月に生産終了となった。

その後まもなく、V10エンジンを搭載したスーパーカー、R8も引退し、アウディは1980年のクワトロの発売以来初めて、ラインナップから2ドア・クーペを外すこととなった。

アウディ『R8』の電動後継車の開発も計画されているようだ。
アウディ『R8』の電動後継車の開発も計画されているようだ。

アウディがスポーツカー・セグメントへの復帰を計画しているとしても、実現はしばらく先のことだろう。販売台数と利益率の低減に見舞われた2024年を経て、当面の優先事項は、フォルクスワーゲン・グループとリビアンとの合弁事業から恩恵を受けたソフトウェアアーキテクチャを市場投入すること、そして2025年に重要な新モデル(A5、A6、Q3、Q5など)の生産を拡大することである。

その後、「その時こそ、これらのニッチ分野における適切なポートフォリオについて語る時です」とデルナー氏は言う。

新型スポーツカーの発売時期については明言を避けたが、まずはコアセグメントに力を入れ、強固な基盤を築きたい考えだ。スポーツカーの導入を検討するとすれば、その後だろう。

パワートレインに関する質問に対して、デルナー氏は「オープンマインド」であるとしながらも、日常的な使用という観点ではEVの方が理にかなっていると示唆した。

「長期的には、スポーツカー・セグメントにおけるEVの居場所はあると言えるでしょう。サーキット用ではなく、アルプス越えや田舎道でのドライブを楽しむためなら、EVに反対する理由はありません。コーヒーブレイクをとれば、その間に充電され、何も問題ありません」

デルナー氏は技術的な計画については触れなかったが、合理的に考えると、ポルシェの718ボクスター/ケイマンの次世代EVモデルと部品を共有する可能性がある。

AUTOCARでは以前に報じたが、第3世代となる次期型R8の計画もある。これは、ランボルギーニの新型テメラリオをベースとするだろう。

記事に関わった人々

  • 執筆

    フェリックス・ペイジ

    Felix Page

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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