燦然と輝く街乗り重視のSUV レクサスRX 長期テスト(1) 支持率へ貢献のプラグインHV

公開 : 2025.04.05 09:45

英国には大きすぎるサイズ 充足度は高い

ダッシュボードは、ドライバーを中心としたデザイン。全面的にソフトタッチ加工され、細部まで丁寧に作り込まれた印象が漂う。高級感は明らかに高い。

第一印象で筆者が気になったのは、若干ノイジーな4気筒エンジン。BMW X5が積む6気筒ほどスムーズではなく、パワーも少し物足りないだろう。最高速度は、199km/hが主張される。

レクサスRX 450h+ Fスポーツ・デザインと、筆者のアラステア・クレメンツ
レクサスRX 450h+ Fスポーツ・デザインと、筆者のアラステア・クレメンツ

装備は極めて充実しており、今回選ばれたオプションは、ソニックプラチナ・スペシャルメタリック塗装のみ。ブラック・アウトされたスピンドルグリルと、好ましいコントラストを生んでいると思う。

そのフロントノーズは、少し印象がキツイかもしれない。しかしリア周りのデザインは、落ち着きがあり好ましい。Fスポーツ・デザイン仕様ということで、スポーティさも強められている。

ボディサイズは、グレートブリテン島には少し大きすぎることは否めない。全長4890mm、全幅1920mmあり、細い路地ではどうしても気を使う。流れの良い狭い道で大きな対向車が来ると、まだ思わず息を止めたくなる。この辺りは、スポーティではないかも。

もっとも、現実的には都心部を走ることが中心。高速道路でも渋滞の中でも、RXには他のモデルとは一線を画す心地良さがある。今のところ、充足度は高い。全体の10%の時間では、もう少し機敏さが欲しいと感じられるとしても。

セカンドオピニオ

今まで余り意識するモデルではなかったが、実際に走らせてみると、このクラスを検討する人へオススメしたくなる1台だった。何より、とても普段使いしやすい。決まり文句だが、履き慣れたスニーカーのように。

興奮度は薄いが、快適で、目からウロコなほど運転しやすい。加えて、燃費も驚くほど良い。大人へ成長して、ビジネスマナー講座を受けたトヨタカローラ、と表現したら、レクサスは納得しないかもしれないけれど。 フェリックス・ペイジ(Felix Page)

レクサスRX 450h+ Fスポーツ・デザイン(英国仕様)
レクサスRX 450h+ Fスポーツ・デザイン(英国仕様)

テストデータ

英国価格

モデル名:レクサスRX 450h+ Fスポーツ・デザイン(英国仕様)
新車価格:6万9995ポンド(約1365万円)
テスト車の価格:7万245ポンド(約1370万円)

オプション装備

ソニックプラチナ・スペシャルメタリック塗装:250ポンド(約4万8000円)

テストの記録

燃費:90.9m/L(WLTP値)
故障:なし
出費:なし

記事に関わった人々

  • 執筆

    アラステア・クレメンツ

    Alastair Clements

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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