ブガッティ・ヴェイロン(2005年)

最高速度407km/hを出すことだけを目的としたブガッティ・ヴェイロンが、非常に複雑なクルマとなっているのも当然だ。8.0L W16エンジンに4基のターボチャージャーを搭載し、1200psもの出力を実現。さらに、7速デュアルクラッチ・トランスミッション、四輪駆動、エアブレーキとしても機能するリアスポイラーを装備している。

これだけの仕様でもブガッティのエンジニアたちを悩ませるには十分だが、発生する大量の熱に対処するために、大量のラジエーターとクーラーが必要だった。エンジン用だけでも3つのラジエーターが搭載され、さらにトランスミッション用、デファレンシャルオイルクーラー用、エンジンオイル用もある。定期点検に2万5000ドル(約370万円)もの費用がかかるのも不思議ではない。

ブガッティ・ヴェイロン(2005年)
ブガッティ・ヴェイロン(2005年)

レクサスLFA(2010年)

レクサスLFAは、これまでに作られた中で最もエキサイティングなクルマの1つである。カーボンファイバー製のシャシーとボディに、ヤマハの協力を得て開発された最高出力560psの4.8L自然吸気V10エンジンが搭載されている。このエンジンは回転が非常に速く、アナログ式では追いつかないためデジタル式のタコメーターを採用した。

LFAは長期的な量産モデルというよりも、象徴的なスペシャルモデルとして位置づけられていたため、わずか500台しか生産されなかった。トヨタは、今後25年間のスポーツモデルの参考となるようLFAを開発したと述べた。後部に配置されたラジエーターや、ブレーキの熱を逃がすタービンデザインのホイールなど、随所に斬新な設計が見られる。

レクサスLFA(2010年)
レクサスLFA(2010年)

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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