ただのスクラップと思いきや… 廃車置き場の隠れた逸品 40選(後編) ジャンクヤード探訪記
公開 : 2025.03.23 19:25
米国の巨大ジャンクヤードを巡り、スクラップ同然のクルマにレンズを向ける探訪記シリーズ。今回はサウスダコタ州の『オークリーフ・オールド・カーズ』で見つけた名車、珍車、超希少車などを紹介します。
もくじ
ーロイドLT500
ー1959年型シボレー・ビスケイン
ー1949年型リンカーン・コスモポリタン
ー1953年型カイザー・マンハッタン
ー1963年型オールズモビルF85
ー1957年型ビュイック・スペシャル
ー1963年型キャデラックの霊柩車
ー1948年型ビュイック・ロードマスター
ー1952年型ウィリス・エアロ
ー1952年型リンカーン・カプリ
ー1957年型マーキュリー・モントクレア
ー1961年型ダッジ・ダート
ー1966年型マーキュリー・モントレー
ー1957年型シボレー210
ー1971~1973年型フォード・マスタング・マッハ1
ー1964年型リンカーン・コンチネンタル
ー1948年型ハドソン
ー1968年型スバル360
ー1958年型エドセル・サイテーション
ー1947年型スチュードベーカー・コマンダー・スターライト
ー記者紹介
ロイドLT500
(翻訳者注:この記事は後編です。前編と合わせてお楽しみください)
今度は、全く異色のクルマをご紹介しよう。東ドイツ製のロイドLT500のペアだ。左がステーションワゴン、右がバンである。いずれも、クロスリーやナッシュ・メトロポリタンと競い合っていた米国では比較的好調な売れ行きを示したが、今日では “揺り馬の糞” (=存在しないもの、という意味)よりも珍しい。

1959年型シボレー・ビスケイン
クロームメッキの少なさから判断すると、この1959年型シボレーは廉価グレードのビスケインと思われる。1959年型シボレーは伝説のデザイナー、ハーレー・アール氏が手がけたもので、間違いなく歴史上最も特徴的ですぐに認識できるクルマの1つである。「キャッツアイ」と呼ばれる独特のテールライトと「バットウィング(コウモリの翼)」のリアフェンダーは、発売当初は賛否両論を巻き起こした。しかし全体的には好評で、シボレーは150万台近くを販売し、2年連続でトップセールスを維持した。

1949年型リンカーン・コスモポリタン
1949年型リンカーン・コスモポリタンは、最近、特にジャンクヤードではほとんど見かけない。この頑丈な車両に、オリジナルの5.5L V8エンジンと「ハイドラマチック(Hydra-Matic)」4速オートマチックトランスミッションが残っているかどうかはわからない。

1953年型カイザー・マンハッタン
筆者はオークリーフ・オールド・カーズで3台の同年代のカイザーを見つけたが、これはそのうちの1台だ。どれも、特徴的なハート型のフロントガラスですぐに識別できた。リアフェンダーの小さなクロームテールフィンと、車体下部のクロームバンドから判断して、これは1953年のマンハッタンである。フルカーペット、独特のステアリングホイール、着色ガラスなど、廉価版のデラックスにはない装備がいくつか設定されていた。同年、マンハッタンより上位のモデルは、最上級のドラゴンだけだった。

1963年型オールズモビルF85
長いキャンバスルーフを備えたこの1963年型オールズモビルF85コンバーチブルの内装は今や、風雨にさらされている。この角度から見るとシートはまだ綺麗に見えるが、近くで見るとまったくそんなことはない。この隣に並んだ独特のルーフラインに注目してほしい。もちろんこれはオールズモビル・ヴィスタクルーザーのものだ。

コメント