若年層が移動手段としてBEVを支持するデータを日産が発表【概要、本質、期待!自動車ニュースを読む】
公開 : 2025.03.24 11:05
【期待】BEVはカーボンニュートラルの実現に向けた一手
前項では逆説的に捉えた側面も提起したが、いずれにせよ『移動手段としてBEVを支持する結果が示された』ことから、将来に向けてBEVのメリットや利用する意義への理解は広がり、ユーザー視点では、多少不経済であってもBEV移動は環境に良いという文化が根ざしていくとも考えられる。
社会は経済合理性の上に成立しているが、それだけで論じられないところに文化が存在し、BEVに限らずFCEV(燃料電池車)やカーボンニュートラル燃料、さらには鉄道等の公共交通機関の利用といった、移動する人の行動原理に環境意識が文化として根差していくと、また違ったカーボンニュートラル実現に向けた方策も見えてくる。

日本において、日産の軽BEV『サクラ』の人気は高く(2024年販売台数2万2926台、BEV総販売台数5万9736台の38.4%ほどを占める)、その理由には、夜間充電のみで日中の移動が賄える経済合理性とカーボンニュートラルに対する文化の双方を持つことも考えられる。
それがマーケティングとしては重要で、PRやプロモーション、さらに背景にある企業の姿勢や業績、国家や世界の政策同行が関係するといった裏返しであるとも言える。
カーボンニュートラル実現には、原材料の採掘やエネルギー提供までのLCA(ライフ・サイクル・アセスメント=全体)による検討が必須で、パワートレインの選択など方策は様々であるが、ひとつの解として自然エネルギー発電とBEVの組み合わせは確実にその一翼を担う。つまり、BEVのリーダーとしての復権に向けた日産への期待は高まる!
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