NSXの前奏曲!今明かされる『ホンダHP-X』の全貌【#02プロジェクトがスタート】

公開 : 2025.03.27 11:45  更新 : 2025.03.28 11:33

一般的なものと真逆にするユニークなコンセプト

『2シーターのミドマウントスポーツカーであり、幅広く、低いボディ、空力を考えてウェッジシェイプ』という要件が前提とすれば、革新的な新しい提案をするのはそう簡単なことではない。

しかし、さすがはフィオラバンティである。ハイパフォーマンスの市販スポーツカーで重要なのは、良好な空力特性を持つことに加えて、エンジンの放熱である。そこでこのソリューションに深く関連するエアインテーク類の構造を、フェラーリにみられる一般的なものと真逆にするというユニークなコンセプトを考案した。

ボディサーフェイスは極めてクリーンで、ある意味で無機質なイメージを醸し出す。
ボディサーフェイスは極めてクリーンで、ある意味で無機質なイメージを醸し出す。    ピニンファリーナ

それは、ボディ表面の風圧をダクト類でコントロールするのではなく、ボディとインナーボディとの間の風圧を効果的にコントロールするという考え方だ。また、ダウンフォースを得るのは突起したスポイラーではなく、グランドエフェクトでコントロールするというコンセプトも同時に生み出した。

であるから、ボディサーフェイスは極めてクリーンで、ある意味で無機質なイメージを醸し出す。エンジニアである彼ならではの発想といえるであろう。しかし、言うは易く行うは難し。そう簡単なことではない。エンジニアリング的なアイデアを活かしつつも、スポーツカーとして目の前にいる顧客に対して情緒的にもアピールしなければならない。未来人に向かってUFOを売るのではないのだから……。
(つづく)

記事に関わった人々

  • 執筆

    越湖信一

    Shinichi Ekko

    イタリアのモデナ、トリノにおいて幅広い人脈を持つカー・ヒストリアン。前職であるレコード会社ディレクター時代には、世界各国のエンターテインメントビジネスにかかわりながら、ジャーナリスト、マセラティ・クラブ・オブ・ジャパン代表として自動車業界にかかわる。現在はビジネスコンサルタントおよびジャーナリスト活動の母体としてEKKO PROJECTを主宰。クラシックカー鑑定のオーソリティであるイタリアヒストリカセクレタ社の日本窓口も務める。
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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