シトロエン『2CV』が現代に復活? 「大胆かつ衝撃的」な新型車投入計画、歴史と伝統の活用へ

公開 : 2025.03.26 07:45

シトロエンは自社の歴史を活かした製品計画を練っており、その一環として『2CV』からインスピレーションを得た新型車が登場する可能性があります。ブランド責任者は「驚かせるような象徴的なモデルが必要」と語っています。

「驚かせるような象徴的なモデル」とは?

シトロエンは、自社ブランドの歴史と伝統、特に『2CV』を今後のモデルに活かしていくと、ティエリー・コスカスCEOが明言した。

AUTOCARは今年初め、2CVにインスパイアされた新型車の設計作業が開始されたというニュースを取り上げた。

シトロエンは自社の歴史を製品計画に活かしたい考えだ。
シトロエンは自社の歴史を製品計画に活かしたい考えだ。

シトロエンは自社の歴史を十分に活かしているかとの記者の質問に対し、コスカス氏は「シトロエンは世界でも最も豊かな歴史を持つブランドの1つ」と答え、母国のフランスでは、人々に歴史上の好きなクルマを尋ねると、必ずシトロエンDSとシトロエン2CVが1位と2位に挙げられると語った。

「シトロエンには素晴らしい歴史があり、今でも多くの人々を惹きつけていると思います。世界中のあらゆる場所で、2CVはたいへんよく知られています」

「この遺産を活用したい。具体的にどうするかはこれからですが、活用したいと考えています」

コスカス氏は、今後のシトロエンのラインナップは、C3、C3エアクロス、C4、C5エアクロスの4本の柱を中心に展開されると述べた。しかし、「大胆かつ衝撃的」な計画として、別のモデルを発売する予定だという。

「将来的には、デザインや機能、あるいはその他の点で、驚かせるような象徴的なモデルが必要です」

「ブランドのボリュームと成長には4つの柱が必要ですが、同時に象徴的なモデルも必要なのです」

コスカス氏は、こうした新型車やアイデアを紹介するためにコンセプトカーを製作するとし、今年後半には「快適性と空間利用の概念を示す新しいコンセプト」を発表する予定であると述べた。

このコンセプトは、2CVの復活を直接的に予告するものではないと考えられている。コスカス氏は、新しいコンセプトやアイデアを生み出すためには「量産車に移行する必要がある」と述べた。

「誰も買わないコンセプトの中にアイコンだけを置いておくようなことはしたくない。お客様が購入できる本物のアイコンを作りたいのです」

シトロエンは新型C3およびC3エアクロス、改良型C4を発売した後、4本目の柱となるC5エアクロスを今年後半に発売する予定だ。

コスカス氏は、ボディサイズという点ではこれが限界だと述べた。また、以前手掛けていたC1のようなAセグメント車についても、低価格で販売することが「非常に難しい」ために導入の計画はないという。しかし、新型C3の低価格化により、シトロエンは「すでに小型車セグメントに対応している」との考えだ。

「これ以上サイズを小型化するつもりはありません。BセグメントとCセグメントに集中できることをとても嬉しく思っています。ここが活動の場(playground)なのです」とコスカス氏は語った。

記事に関わった人々

  • マーク・ティショー

    Mark Tisshaw

    英国編集部ライター
  • 林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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