アウディ『A5』に新PHEVモデル「eハイブリッド」設定 最大110kmの電気走行が可能に
公開 : 2025.03.26 06:45
アウディは新型のPHEVモデル『A5 eハイブリッド』を欧州で発表しました。2.0Lガソリンをベースに、電気モーターとバッテリーを組み合わせ合計出力299~367psを発生します。
新世代のPHEVモデル
アウディは3月25日、『A5』のプラグインハイブリッド(PHEV)版として新型『A5 eハイブリッド(A5 e-hybrid)』を発表した。欧州では6月に発売される予定で、価格は4万8950ポンド(約950万円)からとなる。
アウディは2025年内にPHEVモデルを全10車種へと拡大する計画で、A5 eハイブリッドもその1つである。

新型A5は昨年11月にガソリンおよびディーゼルエンジンを搭載して登場した。従来の『A4』に相当するモデルだが、エンジン搭載車を奇数番号、EVを偶数番号で分類するという当時の命名戦略に則ってA5へと改名した。ただし、この戦略は現在では廃止されている。
A5 eハイブリッドのパワートレインは、フォルクスワーゲン・グループの4気筒ターボガソリンエンジン『EA888』の2.0Lバージョンを中心に構成されている。トランスミッション一体型の140psの電気モーターと組み合わせ、ベースモデルでは合計出力299ps、上位モデルでは367psを発生する。トランスミッションは7速ATを採用。英国では四輪駆動のクワトロ仕様のみが販売される。
20.7kWh(使用可能容量)のバッテリーにより、電気のみで最大110kmの走行が可能だ。最大11kWのAC充電に対応し、ステアリングホイールのパドルで回生ブレーキの強度を切り替えることができる。
他のモデルと同様、ボディスタイルはセダンとアバントの2種類がある。
A5に加え、A3、A6、Q5、次期型Q3のPHEVモデルが今年中に発売される予定である。
今後数年以内に発売される新型Q7およびQ9も、PHEVとして登場することになる。アウディは各市場におけるEVの普及速度の違いを考慮し、エンジン搭載車の販売期間を2032年以降に延長しようとしている。
先週、AUTOCARのインタビューに応じたアウディのゲルノート・デルナーCEOは、EVパワートレインへの移行は「当初の計画よりも長引く」との見方を示した。さらに、「すべてのグローバル地域において、内燃機関の寿命を見直すつもりです。これまで2032年という期限をお伝えしてきましたが、それらの日付と期限を再評価しなければなりません」と付け加えた。
そのため、アウディは新世代ハイブリッド技術に多額の投資を行い、エンジンを可能な限り長く使用しようとしている。「総合的に判断すると、内燃機関の延長は当社のビジネスモデルにプラスの影響をもたらすでしょう」とデルナー氏は結論づけた。
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