【最年少10歳で実車運転!】レクサスやBMWを使った『U-18運転予備校』って何だ?

公開 : 2025.03.27 11:05

なぜ、そこまでやるのか?

では、なぜこうした試みが行われているのか。目的は交通安全だ。

クルマを運転する立場になれば、クルマから見た歩行者や自転車の動きが理解しやすくなる。また、クルマの運転に興味を持ってもらうことで、交通安全に関する情報が、免許の持たない子どもや若者にとって、すんなり入ってくることを期待している。

貴重な体験によって交通安全についての理解を深めるきっかけとなる。
貴重な体験によって交通安全についての理解を深めるきっかけとなる。    桃田健史

気になるのは法的な解釈だ。警察庁にはU-18運転予備校の主旨を説明して、実施について理解を得ている。基本的には私有地など公道でなければ、運転免許は必要ない。しかし、子どもに実車を運転させてしまうという試みに対して、世間では賛否両論あることは十分に承知している。

それでも、交通安全に対してまったく違う手法として、また『若者の車離れ』と世間で言われることが多い日本において、思い切ったアイディアを実行したのが、U-18運転予備校なのだ。

なお、実技後の講習では、無免許運転に対する、刑事責任、行政責任、そして民事責任について説明をしている。参加者には、貴重な体験によって交通安全についての理解を深め、そして実際に運転免許を取った後には楽しいカーライフを過ごしてもらいたい。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    桃田健史

    Kenji Momota

    過去40数年間の飛行機移動距離はざっと世界150周。量産車の企画/開発/実験/マーケティングなど様々な実務を経験。モータースポーツ領域でもアメリカを拠点に長年活動。昔は愛車のフルサイズピックトラックで1日1600㎞移動は当たり前だったが最近は長距離だと腰が痛く……。将来は80年代に取得した双発飛行機免許使って「空飛ぶクルマ」で移動?
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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