日産 エスピノーサ次期CEOが『GT-R』復活を示唆 スポーツカーへ熱意

公開 : 2025.03.28 06:45

日産の次期CEOであるイヴァン・エスピノーサCEOは「運転の楽しさ」を追求したいと語り、今後『Z』や『GT-R』のようなスポーツカーを世界的に展開していく姿勢を示しました。

「運転の楽しさ」を追求

日産の次期CEOであるイヴァン・エスピノーサ氏は、「ワクワクするような走りは常に日産の中心にある」と述べ、今後もZやGT-Rなどの象徴的なクルマを世界中で扱っていくことを示唆した。

2007年から生産されている現行のR35型GT-Rは、まもなく生産終了となる。しかし、排出ガス規制のため、欧州では数年前に販売を終了している。Zも同様だ。

2023年公開の『ハイパフォース』コンセプトは次期型GT-Rを示唆するものだった。
2023年公開の『ハイパフォース』コンセプトは次期型GT-Rを示唆するものだった。

日産にとって高性能車がどれほど重要なのか尋ねられたエスピノーサ氏は、「ワクワクするような走りは常に日産の中心にあります。それがわたし達の仕事です」と答えた。

「これを世界に示す方法は数多くあります。手頃な価格で運転が楽しいZから、GT-R、あるいはパトロール(SUV)もそうです」

「これらは間違いなく残るでしょう。わたしは、日産らしく、日産の本質を体現し、日産の鼓動を感じさせるようなクルマを、4~5車種はラインナップのトップに置きたいと考えています。そして、そうしたクルマは世界中のあらゆる場所へ展開するべきです」

「わたし達は、運転の楽しさという夢を追いかけています。日産を象徴するモデルに投資し、強力なネームプレートを確立していきます。クルマは日産の鼓動です。非常にエキサイティングなスポーツカーの計画もあります」

2023年、日産はGT-Rの後継車を予告するコンセプトカー『ハイパーフォース』を発表したが、エスピノーサ氏は以前、AUTOCARの取材に対し、そのようなモデルはEV技術が整うまで待たなければならないと語っていた。

その点について進展があったかどうか尋ねられたエスピノーサ氏は、現在の電動化への移行は「難しい」ところにあるが、「数年後には規制が電動パワートレインに収束し始めるため、今よりも容易になるかもしれません。これが、わたしが実現したい夢です」と述べた。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジェームス・アトウッド

    James Attwood

    役職:雑誌副編集長
    英国で毎週発行される印刷版の副編集長。自動車業界およびモータースポーツのジャーナリストとして20年以上の経験を持つ。2024年9月より現職に就き、業界の大物たちへのインタビューを定期的に行う一方、AUTOCARの特集記事や新セクションの指揮を執っている。特にモータースポーツに造詣が深く、クラブラリーからトップレベルの国際イベントまで、ありとあらゆるレースをカバーする。これまで運転した中で最高のクルマは、人生初の愛車でもあるプジョー206 1.4 GL。最近ではポルシェ・タイカンが印象に残った。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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