ルノー、5ターボ3Eに次ぐパイクカーのテーマは『ワイスピ』!? 名車リバイバル

公開 : 2025.03.31 07:45

ルノーは1990年代から2000年代初頭の象徴的な高性能モデルを復活させる計画です。最近登場した『5ターボ3E』のコンポーネントを活用し、クリオV6やスポール・スパイダーをリバイバルする可能性があります。

1990年代から2000年代初頭の高性能モデルを復活

ルノーのチーフデザイナーによると、同社は『5ターボ3E』に続くパイクカーシリーズとして、次は「猛烈な速さ(Fast and Furious)」をテーマに掲げたモデルを投入するという。

1990年代から2000年代初頭にかけての象徴的なクルマを復活させ、過去の名車を活用する計画だ。

1980年代を代表する名車5ターボをリバイバルさせた『5ターボ3E』
1980年代を代表する名車5ターボをリバイバルさせた『5ターボ3E』    ルノー

新型ルノー5ターボ3Eの発表会で、グループ・デザインチーフのローレンス・ヴァン・デン・アッカー氏は、ルノー4やルノー5のような、魅力的なレトロカーを復活させる「好機」が訪れていると語った。

「あまり長く待たせていると、みんな忘れてしまいます。早すぎても、クールとはいえません」

「10年前、わたし達はアルピーヌA110を作りました。あれはもともと1950〜1960年代のクルマだったので(タイミングとしては)完璧でした。今は、1970〜1980年代のクルマが必要だと思いますし、10年後には1990〜2000年代を象徴する “猛烈な速さ(Fast and Furious)” のクルマを作ることになると思います」

ヴァン・デン・アッカー氏の言う「Fast and Furious」とは、「急激な」、「勢いよく」といった意味の慣用句だが、映画『ワイルド・スピード』の英語版のタイトルでもある。同氏はおそらく、従来の慣用句的な使い方だけではなく、映画も多少なりとも意識してこのような表現をしたと思われる。

いずれにしても、この戦略により、クリオV6やスポール・スパイダーといったクルマが復活する可能性がある。両車は後輪駆動であり、5ターボ3Eで使用される後輪駆動のオールアルミ製EVプラットフォームを応用できるかもしれない。

ヴァン・デン・アッカー氏は、ルノー・グループのエンジニアとデザイナーの関係が変化したおかげで、このようなクルマの復活が実現できたと説明した。

「デザイナーとエンジニアが敵対していた時代はとうの昔に過ぎました。今、わたし達はかつてないほど協力し合っています。それが正しいやり方であり、そうすることで、このようなクルマが実現できるのです」

5ターボ3Eはルノーのレトロリバイバルシリーズの最新作であり、ヴァン・デン・アッカー氏のビジョンを反映したものである。

同氏は「過去と未来を融合させた傑作を作りたい」と締めくくった。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジョナサン・ブライス

    Jonathan Bryce

    役職:ソーシャルメディア・エグゼクティブ
    AUTOCARのSNS担当として、X、YouTubeショート、インスタグラムなどの運営を任されている。以前は新聞紙や雑誌に寄稿し、クルマへの熱い思いを書き綴っていた。現在も新車レビューの執筆を行っている。得意分野はEVや中古車のほか、『E』で始まるBMWなど。これまで運転した中で最高のクルマは、フォルクスワーゲンUp! GTI。 『鼻ぺちゃ』で間抜けなクルマだったが、家族の愛犬もそうだった。愛さずにはいられないだろう。
  • 翻訳

    小河昭太

    Shota Ogo

    2002年横浜生まれ。都内の文系大学に通う現役大学生。幼いころから筋金入りのクルマ好きで、初の愛車は自らレストアしたアウトビアンキA112アバルトとアルファロメオ2000GTV。廃部になった自動車部を復活させようと絶賛奮闘中。自動車ライターを志していたところAUTOCAR編集部との出会いがあり、現在に至る。instagram:@h_r_boy_
  • 編集

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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