内装　★★★★★★★★☆☆

キャビンに目新しいところは少ない。新たなテクスチャーなども選べるが、エルゴノミクスは相変わらずよくできていて、明るい環境で、スポーティさと高級感のバランスはポルシェの他のモデルより上だ。サーキット志向であれば、テスト車のようにGT3譲りのカーボンバケットや、アルカンターラのようなレーステックス、消火器も設置できるが、トリュフブラウンのレザーでGT的に仕上げることも可能だ。

歴代どの911にも共通するのは、スカットル越しに、フェンダーの峰と路面が目に入る光景だ。また、ドアハンドルのスプリングが強く、気をつけないと手を挟むのもよくあることだ。

この911は、2シーターが標準仕様だが、リアシートは追加したい。せいぜい子供しか乗れないスペースだが、たたんで荷物を積むこともできるし、後輪からのロードノイズに対する遮音材としても機能してくれるからだ。

アナログ回転計が姿を消したのは残念だが、それによりデジタルメーターが多少ながら使いやすくなったことも事実だ。レイアウトは多数用意され、表示する情報の選択肢も増えた。

センターのタッチ画面はすばらしく鮮明で、レスポンスもいい。メニュー構成はロジカルで、走行中でも使いやすい。Apple CarPlayとAndroid Autoはワイヤレスで接続でき、車載インターフェースとの統合もうまくできている。

画像　ポルシェ911とライバル　全19枚