【営業利益約600億円】ベントレー6年連続黒字を達成 オーダーメイド需要が過去最高に
公開 : 2025.04.02 08:05
ベントレーはビスポーク需要の増加などにより、6年連続での黒字を達成しました。2035年にはフル電動化を目指し、クルー工場のビスポーク対応の強化とBEV製造ラインの増設を自己資金で進めているといいます。
ビスポーク需要増加で高収益を記録
ベントレーモーターズ3月31日、6年連続の黒字を達成したことを発表した。
2024年の売上高は26億4800万ユーロ(約4287億6000万円)、営業利益は3億7300万ユーロ(約600億円)となり、4年連続で高い収益を記録した。

これは同社105年の歴史の中で4番目に高い利益であり、売上高利益率は14.1%に達した。また、自動車業界でもトップクラスの数字でもある。
ベントレー車を購入する顧客の実に70%が、ビスポーク部門の『マリナー』のオーダーメイドオプションを選択しており、カスタマイズ需要が高まったことが高収益の達成につながった。車両あたりの収益は過去最高となり、過去2年で10%も増加した。
今後の投資は将来の製品開発に向けた先行投資と、クルマのライフサイクルの変化に伴う生産台数の減少も考慮されたものとなる。
この黒字達成を受け、ピムズ・レーン工場の最古の建物に、2027年のバッテリー電気自動車(BEV)投入に向けた製造設備の導入を、過去最大規模の自己資金で進めるという。
電動化への取り組みと将来の展望
ベントレーは2035年までにフル電動化を目指す『Beyond100+』戦略を推進しており、クルーの工場では改修や新しい製造ラインの増設が進められている。
また、今後10年間で毎年新しいハイブリッドまたは電動モデルを投入する計画があり、これらの取り組みには過去最大規模の自己資金が投入されるという。

2024年には同社の象徴的モデルである『コンチネンタルGT』が第4世代にモデルチェンジし、それにともないW12エンジンの生産が終了、高性能V8ハイブリッド・パワートレインが導入された。
新しい施設では最新のデジタル技術を駆使し、柔軟で高価値な製造業務の新しい基準をつくることを目指している。
その一環として『品質およびローンチエクセレンスセンター』や新しい塗装工場が今年の下半期には完成し、顧客は約100種類のビスポークカラーを選ぶことができるようになるという。
これらの取り組みは、ベントレーと英国の製造業の長期的な成功と、持続可能な成長のための基盤となる。
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