電気だけで150km 中国新興ブランドから高級SUV『オモダ9』 約870万円から英国発売へ

公開 : 2025.04.04 06:45

中国の自動車ブランドであるオモダ(Omoda)は、新型SUV『9』を英国で発表しました。1.5LターボをベースとするPHEVで、CATL製バッテリーにより電気のみで150kmの走行が可能とされています。

フラッグシップのPHEV

中国の自動車ブランドであるオモダ(Omoda)は、英国向けのフラッグシップモデルとして新型『9』を発表した。英国価格は4万4990ポンド(約870万円)からで、5月に発売予定だ。

プラグインハイブリッド・パワートレインを搭載したミドルサイズSUVで、BMW X3レクサスNX、ボルボXC60などのライバル車よりも低価格となる。

オモダ9
オモダ9    オモダ

オモダ9は、1.5Lターボガソリンエンジンと2基の電気モーター(前後に1基ずつ)、3速AT、四輪駆動システムを搭載し、合計出力449ps、最大トルク71.3kg-mを発生する。

駆動用バッテリーとして、中国大手のCATL製の34.4kWhバッテリーを採用する。同等のリン酸鉄リチウムイオン(LFP)バッテリーと比較してエネルギー密度が約20%高いとされ、電気のみで150kmの走行が可能だ。最大70kWの速度で充電できる。

車両開発では洗練性を優先し、「音響的に最適化された」ミシュラン製タイヤと二重ガラスのウィンドウを装着している。

また、磁性流体ダンパーを装備し、6種類のドライブモード(エコ、ノーマル、スポーツ、マッド、スノー、オフロード)が選択可能だ。

インテリアでは、ダッシュボードの大半を24.6インチの一体型ディスプレイが占め、インフォテインメント用のタッチスクリーンと、同サイズのインストゥルメント・パネルに分かれている。

また、クライメートコントロールなどの日常的に使用する機能には物理的なスイッチやノブが割り当てられており、4席のメインシートはすべてヒーターとベンチレーション機能付きである。

英国では7年または10万マイル(16万km)の保証付きで、最初の3年間は走行距離の制限なしとなる。バッテリーは別途8年保証付きだ。

オモダ9に加え、今年後半には新型オモダ3も導入される予定だ。まだ正式発表されていないが、オモダ3は日産ジュークのライバルとなるBセグメントSUVで、2万ポンド(約390万円)未満の価格設定となる見込みだ。

オモダは2022年に中国自動車大手の奇瑞汽車(チェリー)が立ち上げたブランドで、スタイルやサステナビリティに焦点を当てている。中国、インドネシア、オーストラリア、ニュージーランドに展開し、昨年には欧州市場に参入した。

記事に関わった人々

  • 執筆

    チャーリー・マーティン

    Charlie Martin

    役職:編集アシスタント
    2022年よりAUTOCARに加わり、ニュースデスクの一員として、新車発表や業界イベントの報道において重要な役割を担っている。印刷版やオンライン版の記事を執筆し、暇さえあればフィアット・パンダ100HP の故障について愚痴をこぼしている。産業界や社会問題に関するテーマを得意とする。これまで運転した中で最高のクルマはアルピーヌ A110 GTだが、自分には手が出せない価格であることが唯一の不満。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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