1990年代の「日本製スポーツカー」がモチーフ イタルデザイン、若者向け2+2クーペ発表

公開 : 2025.04.04 18:45

イタルデザインとイタリアの学生たちが2+2のコンセプトカー『ビジョン・ラピダ(Vision Rapida)』を発表。日本のスポーツカーや漫画にインスピレーションを得て、現代のZ世代向けに開発されました。

Z世代向け低価格スポーツカー

イタルデザインとトリノのヨーロッパ・デザイン学院(IED)は、Z世代をターゲットに開発されたスポーツカーのコンセプトモデル『ビジョン・ラピダ(Vision Rapida)』を発表した。

全長4.51m、全幅1.86m、全高1.28mのファストバックスタイルで、現代の若者から高く評価されている1990年代の伝説的な日本製スポーツカーをモチーフにしたものだ。

イタルデザイン・ビジョン・ラピダ
イタルデザイン・ビジョン・ラピダ    イタルデザイン

実際、そのボディサイズはトヨタスープラ(Mk4)や日産スカイラインGT-R(R34)に近い。

IEDによると、ビジョン・ラピダは空力性能を向上させ、「過剰なスタイル」を取り除きつつ、メインカーとして使用できることを目指して開発されたという。例えば、ファストバックのリアセクションは、トランクスペースを確保するための形状だ。

インテリアは、センターコンソール付きの2+2レイアウトで、1990年代に流行した戦闘機のようなダッシュボードがドライバーを包み込む形状となっている。

しかし、インスピレーションの源となった90年代のクルマとは異なり、物理的なスイッチ類よりも大型のインフォテインメント用タッチスクリーンを主に使用する、ミニマルな操作系となっている。

また、ストリートウェアや日本の漫画からインスピレーションを得て、持続可能な素材にも重点を置いている。

IEDは、さまざまなブランドに適合するよう設計され、「明確なアイデンティティを持ちながらも制約がない」とし、内燃機関、ハイブリッド、バッテリー駆動の各種パワートレインに対応するという。

イタルデザインのエクステリアデザイナーでIEDの講師を務めるダリオ・ラウリオラ氏は、次のように語っている。

「IEDの交通デザイン修士課程の学生たちは、自分たちの価値観や夢を反映したクルマを求めていました。彼らは、若者向けの楽しく手頃な小型スポーツカーの不足に応えたいと考え、ラピダを開発したのです」

記事に関わった人々

  • チャーリー・マーティン

    Charlie Martin

    役職:編集アシスタント
    2022年よりAUTOCARに加わり、ニュースデスクの一員として、新車発表や業界イベントの報道において重要な役割を担っている。印刷版やオンライン版の記事を執筆し、暇さえあればフィアット・パンダ100HP の故障について愚痴をこぼしている。産業界や社会問題に関するテーマを得意とする。これまで運転した中で最高のクルマはアルピーヌ A110 GTだが、自分には手が出せない価格であることが唯一の不満。
  • 林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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