マッスルカー愛好家必見 部品取り専用の希少なクライスラー 40選(前編) ジャンクヤード探訪記

公開 : 2025.04.05 18:45

ダッジ・チャージャー(1970年)

前述の通り、ここに展示されているクルマはすべてが最高の状態というわけではない。この車両は、かつての1970年型ダッジ・チャージャーだと断言できる。しかもただのチャージャーではなく、「シックスパック」エンジンを搭載していたものだ。

7.2L V8エンジンは最高出力390psを発生し、当時としては非常に優れたパフォーマンスを発揮した。写真の右側にもう1台、1970年型チャージャーがある。

ダッジ・チャージャー(1970年)
ダッジ・チャージャー(1970年)

プリムス・ロードランナー(1973年)

1968年に発売されたプリムス・ロードランナーは、高級車GTXよりも手頃でシンプルなクルマであった。『ロードランナー』の名称使用権を得るために、プリムスはワーナー・ブラザーズに5万ドルを支払った。さらに、同車の象徴的な「ミッ、ミッ(Beep Beep)」というホーンの開発に1万ドルを支払った。この車両は1973年の第2世代モデルである。

プリムス・ロードランナー(1973年)
プリムス・ロードランナー(1973年)

ダッジ・デーモン

1971年に発表されたダッジ・デーモンは、ヴァリアントベースのプリムス・ダスターのファストバックで、独自のアイデンティティを持っていた。 噂によると、当初このクルマは『ビーバー』という車名になる予定だったが、クライスラーのマーケティングチームが賢明にも考えを改めたという。

では、ここで問題。スマートフォンの画面を上下逆さまにして、このデーモンの下にある1950年代後半のフィン付きのクルマは何なのか、車種を特定してみよう。

ダッジ・デーモン
ダッジ・デーモン

プリムス・ピックアップ

1939年から1941年にかけて生産されたこのクルマは、プリムスにとって最後のピックアップトラックである。その後、1979年に三菱自動車から供給されたアローを導入するまで、ラインナップからピックアップトラックは外されていた。現代のダッジを彷彿とさせるスタイリングで、希少なトラックだ。一見したところ、頑丈でほぼ完全な状態を保っているように見える。

プリムス・ピックアップ
プリムス・ピックアップ

ダッジ・マグナム

マグナムという名称はダッジのモデルラインナップで何度も登場しているが、これはそのデビュー作である。不朽のクライスラーBプラットフォームをベースに開発され、1978年と1979年のモデルイヤーのみ販売された。その短い期間に売れたのは7万3194台で、右側の車両に採用されたオプションの「Tトップ」ルーフは、ごく一部の購入者のみに選ばれた。

ダッジ・マグナム
ダッジ・マグナム

クライスラー・ル・バロン(1977年)

30年近くも前に『ル・バロン(LeBaron)』の名が消滅したとは信じがたい。クライスラーのモデル名としては最も長い歴史を持つものの1つであり、1930年に初めて登場し、1941年から1955年までの中断期間を除いて、1995年まで使用されていた。この車両は1977年型で、クライスラー初のコンパクトカーとして注目された。

リンカーン・ベルサイユやキャデラック・セビルと直接競合するクルマとして設計され、1977年末に発売されて1万9880台を売り上げた。フル生産に入った1978年には販売台数が12万8392台に急増した。

クライスラー・ル・バロン(1977年)
クライスラー・ル・バロン(1977年)

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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