噂がついに実現! ランドローバーから全長4.6mの小型EV「ベイビー・ディフェンダー」登場か

公開 : 2025.04.09 06:45

ランドローバー・ディフェンダーの小型版と思われるコンパクトSUVの試作車が初めて目撃されました。新開発のEV用プラットフォーム『EMA』を採用予定で、タフな外観ながら街乗りを重視した設計となりそうです。

無骨なデザインだが街乗り重視

ランドローバーは、かねてより噂されていた「ベイビー・ディフェンダー」こと新型のコンパクトSUVを市場投入する準備を進めている。このほど初めてテスト走行の様子が目撃された。

噂では数年前から計画されていたというが、JLRの製品計画では一度も公式に登場したことはなかった。しかし、ついに、次世代のレンジローバー・イヴォーク、レンジローバー・ヴェラール、ディスカバリー・スポーツの兄弟車種として登場する。これらの車種は新開発のEV用プラットフォーム『EMA』を共有するバッテリーEVとなる。

ディフェンダーファミリーに新たなコンパクトモデルが加わる。(写真はディフェンダー90)
ディフェンダーファミリーに新たなコンパクトモデルが加わる。(写真はディフェンダー90)    AUTOCAR

欧州ではベイビー・ディフェンダーのプロトタイプが目撃され、テスト走行しているところをカメラに収められた。ボディには厳重なカモフラージュが施されているが、その写真を見る限り、がっしりとした直線的なプロポーションという点ではディフェンダーと共通点があるものの、小柄で車高が低く、オフロード性能はあまり重視されていないことがわかる。

同様に、メルセデス・ベンツGクラスをベースにしたエントリーレベルの新型コンパクトSUVを準備しており、正式な車名ではないものの「リトルG」と呼ばれている。

AUTOCARがプロトタイプの写真についてコメントを求めたところ、JLRの広報担当者は「今後の製品計画や憶測についてはコメントしません」と述べた。

イヴォーク、ヴェラールの兄弟車に

ディフェンダーファミリーをコンパクトSUVセグメントに拡大し、新しいEMAベースのモデルを投入するという動きは、以前に同社CEOのエイドリアン・マーデル氏によって確認されている。同氏は「レンジローバー、ディフェンダー、ディスカバリーという3つのブランドが、その(EMA)プラットフォームから生まれてくる」と語っていた。

新型車はJLRのハルウッド工場で、次世代モデルのレンジローバー・イヴォーク、レンジローバー・ヴェラール、ディスカバリー・スポーツと並んで製造される見込みだ。この4車種のうち、第2世代となるヴェラールが最初に発売される予定である。

新型車には『ディフェンダー・スポーツ』という名称が与えられる可能性がある。(写真はディフェンダー90)
新型車には『ディフェンダー・スポーツ』という名称が与えられる可能性がある。(写真はディフェンダー90)    AUTOCAR

ディスカバリーやレンジローバーの中でも舗装路走行に重点を置いたバージョンには『スポーツ』という名称が与えられているが、これを反映し、新型車は『ディフェンダー・スポーツ』を名乗る可能性もある。早ければ2027年には販売店に並ぶかもしれない。

最も重要なのは、現在のエンジン搭載の『L663』ディフェンダーと比較して、あらゆる面でずっとコンパクトになるということだ。

現行型ディフェンダーはD7プラットフォームを使用しているが、2026年頃に予定されているEV版では、エンジンとEVの両方に対応するMLAプラットフォームを使用する。

一方、EMAベースのベイビー・ディフェンダーは、全長約4.6m、全幅約2m、全高1.8m未満となる見込みだ。そのため、今後欧州で発売されるダチア・ビッグスターやスコダ・コディアックとほぼ同等のサイズとなるが、価格はずっと高くなることは間違いない。

記事に関わった人々

  • 執筆

    フェリックス・ペイジ

    Felix Page

    役職:副編集長
    AUTOCARの若手の副編集長で、大学卒業後、2018年にAUTOCARの一員となる。ウェブサイトの見出し作成や自動車メーカー経営陣へのインタビュー、新型車の試乗などと同様に、印刷所への入稿に頭を悩ませている。これまで運転した中で最高のクルマは、良心的な価格設定のダチア・ジョガー。ただ、今後の人生で1台しか乗れないとしたら、BMW M3ツーリングを選ぶ。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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