デルタ、A110にトゥインゴ!ワイドボディに懸ける青春【新米編集長コラム#27】

公開 : 2025.04.13 17:25

一連のモデルで共通するのはワイドボディ

フェニーチェ105にせよ、ラヴァージュJPにせよ、いくらプロフェッショナルが集結しているとはいえ、『町の中古車さん』が作るのは並大抵のことではない。だから筆者はラヴァージュJPで完結を予想していたのだが、まだまだ続きがあった。それが『セラヴィー105』である。

これはルノートゥインゴに装着するコンプリートボディキットで、今回は左右合わせて全幅+105mmを意味する。さらに何と、このキットを市販するというではないか。まずは、2024年東京オートサロンにそのプロトタイプ2台を出展。

今回会場で配布したリーフレット(ポストカード)の製作は筆者が担当。
今回会場で配布したリーフレット(ポストカード)の製作は筆者が担当。    平井大介

それから約1年3ヵ月後となる今回のオートモビルカウンシルで量産第1号車を展示したというのが、これまでの流れだ。ちなみに、セラヴィー105の年内生産枠は完売し、これからオーダーした場合は来年以降の枠となる。

2018年頃から続くこの一連のモデルに共通するのは、そう、+105mm、あるいは+110mmのワイドボディだ。畑野さんに「なんで全幅を拡大するのですか?」とは聞いたことがない。そんなのは愚問だ。ひと言で書けば、全幅拡大は浪漫であり、そして青春なのである。ワイドボディに懸ける青春!

畑野自動車は、他にも『トン100クラブ』と呼ばれる、だいたい1トン、だいたい100馬力のクルマを使用したサーキット走行会を顧客向けに開催するなど、『なんだか楽しそうな雰囲気』に溢れている。筆者も何となく近くにいるうちに、毎回、会場で配るリーフレット製作を担当するようになった。

フェニーチェ=不死鳥、ラヴァージュ=退廃、セラヴィー=それが人生だ(正確には、それを意味するフランス語に由来)。果たして、『畑野自動車青春物語』の行方はいかに。今後もその様子を(わりと近くで)見守っていきたいと思う。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影 / 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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