フォード・モンデオ1.0
公開 : 2015.03.02 23:50 更新 : 2017.05.29 18:54
思わずエンジンを回したくなるキャラクターゆえ、もっとも燃費に優れる1.5ℓディーゼルの27.8km/ℓという燃費と肩を並べることは厳しいが、たった12秒で0-100km/hを駆け抜けてくれることを考えれば、それをトレードオフと呼ぶ必要はなさそうだ。
軽量ユニットと呼ぶには躊躇われるが、事実1.5ℓガソリン・ユニットよりも28kg軽くなっており、軽快な鼻先の動きによってきちんと体感できる。不満らしき不満はまったくない。
一貫してフラットなライドやステアリングの正確性/レスポンス、徹底的に吟味された各コントロール機関の重みなどを考えれば、同クラスでモンデオに匹敵するクルマはないと言っても過言ではない。
内装の質感はワン・フォード戦略が反映された、世界を股にかけるレベルに相応しいもの。ただしヨーロッパ勢に比肩するレベルには、残念ながらまだ到達していない。
たしかにフォードが全力を尽くしたことは容易に理解できる。ただフォルクスワーゲン・パサートの隣に駐車すれば、人々がパサートを支持する理由がはっきりとわかる。
反面、既に豊富な前後スペースや快適なシート、大きな荷室や高速巡航の快適性を確保しているのだから、モンデオがクラスの覇者になることは、そう遠くないとも感じる。