ホンダ・シビック・タイプRの生産バージョンを公開
公開 : 2015.03.03 22:00 更新 : 2017.06.01 02:11
FWDモデル最速といわれるホンダ・シビック・タイプRのプロダクション・バージョンがジュネーブ・モーターショーで公開された。
発売は今年の夏からの予定で、価格は£30,000(550万円)と予想される。
フロントに “デュアル・アクスル・ストラット” とメカニカル・リミテッド・デフを装備し、エアロダイナミクスに優れるボディを纏うのが大きな特徴だ。
搭載されるエンジンは、310ps/6500rpm、40.8kg-m/2500rpmのパワー、トルクを発揮する2.0ℓ4気筒ターボで、0-100km/h加速が5.7秒、トップスピードは269km/hだ。ちなみにエンジンのレブ・リミットは7000rpmに設定されている。ギアボックスは6速マニュアルのみで、オートマティックやデュアル・クラッチの設定はない。
ホンダは、シビック・タイプRが、一般公道上で再考のパフォーマンスを発揮するためにデザインされた革新的なフロント・サスペンションを持つとしている。デュアル・アクスル・ストラットと呼ばれるそれは、フォードのレヴォナックルとも似た機構を持つ。マクファーソン・ストラットをベースに、ステアリング・ナックルを追加し、センターラインにホイール・ステアを近づけたことによって、50%ほどスタンダードなシビックよりもトルク・ステアを軽減することができたという。
リア・サスペンションは、Hシェイプのトーション・ビームだが、スタンダードなシビックからモディファイされている。新しい “クラッシュド・パイプ” の採用によって、剛性は180%ほど高められ、高速でのスタビリティを確保しているという。
またダンパーはアジャスタブルで、電気式のステアリングも再セッティングされている。
このタイプRのシャシーには “+R” ドライビング・モードが装備される。これは、エンジンのレスポンスが向上し、アグレッシブなトルク・マッピングとなり、ステアリングのアシスト量を減らし、ダンパーの堅さが30%ほどあげられるというもの。
ブレーキは、ブレンボ製で、フロントにはφ350の4ピストン・キャリパーが奢られる。ホイールは19インチ、そしてタイヤは専用コンパウンドの235/35サイズがセットされる。
シビック・タイプRのシャシー・チューニングは、主に日本の鷹栖テスト・トラックとニュルブルクリンクで詰められた。その目標はずばりニュルブルクリンクで7分54秒の記録を持つメガーヌRS275トロフィーだ。
またエアロダイナミクスについては、ホンダが栃木県さくら市に持っている風洞で煮詰められた。その結果が、固定されたリア・ウイングをはじめとするアグレッシブなスタイリングに繋がっている。
ボディ・カラーはチャンピオンシップ・ホワイトをはじめ、全部で5色。インテリアは、赤いステッチの入ったスウェードのトリムのシート、アルミニウム製のシフト・ノブなどが装備される。