BMW 1シリーズ、フェイスリフト

公開 : 2015.03.04 21:38  更新 : 2017.06.01 02:10

BMWが新型1シリーズの詳細を発表してから数週間、フェイスリフトを施されたBMW 135iの姿が明らかになった。6気筒エンジンを積むホット・ハッチバックがとうとうジュネーブ・モーターショーで公開されたのだ。ちなみに英国では今春から発売される予定だ。

M135iに搭載されるパワートレインはM235iと同じものになり、3.0ℓ6気筒エンジンからは327ps、45.9kg-mを発揮する。これによりマニュアル・モデルで0-100km/h加速は5.1秒を達成、オプションの8速オートマチック・トランスミッションを選べば同4.9秒を記録する。一方、出力の方はライバルとなるメルセデス A45 AMGおよびアウディRS3よりも依然として控えめである。

1シリーズのレギュラー・モデルはというと、前後のスタイリング、インフォテーメント・システム、オプション・リストをアップグレードしているが、一番の注目はエンジンだ。新しい3気筒ディーゼル・エンジン・ラインナップと改良を受けた4気筒ユニットは、パワーアップしながらも環境負荷を下げたエンジンとなっている。

すべてのディーゼル仕様は最新型ミニに搭載されるエンジン群を使用することになる。ただし、後輪駆動の1シリーズに搭載するためにマウント時の向きを90度変えて縦置きのレイアウトとしている。エントリー・モデルは116dになると思われる。これは116psを発揮する1.5ℓ3気筒ユニットを搭載し、標準仕様の6速マニュアル・ギアボックスではタイヤ・サイズに依存するものの、わずか94g/kmというCO2排出量を誇る。

これにはZF製の新型8速オートマチック・トランスミッションも用意されると思われる。ハードとソフトの両面で改良を受けたことで環境性能を向上させており、116dのオートマチック仕様はCO2排出量96g/kmを記録する。また、マニュアル仕様のみとなる116d エフィシエント・ダイナミクスもラインナップされ、これには切り替え式クーラント・ポンプおよび燃焼室内圧制御ユニットが採用されCO2排出量をわずか89g/kmに留めている。

また、排気量2.0ℓのディーゼル・エンジンは3モデルが用意される。最高出力150ps、CO2排出量104g/kmから99g/kmというスペックの118d、191psおよび114g/kmから109g/kmの120d、224psおよび121g/kmの125dという3種の構成だ。前者2モデルには4輪駆動のxDriveも用意されるが118d xDriveはマニュアル・ギアボックスのみ、120d xDriveは8速オートマチックのみとなる。

ディーゼルと同じ様に、英国にはガソリン仕様のベーシック・モデルである116iの導入は見送られることになろう。そのモデルは1.5ℓ3気筒ユニットから109psを発揮するという。他のエンジン・ラインナップは既存のターボ付き2.0ℓユニットの改良版となり、より高出力なうえに環境性能も一段と高まっている。英国におけるエントリー・モデルは136psを発揮する118i。CO2排出量は134g/kmから125g/kmの間で、ギアボックスとホイールのサイズによって変わってくる。

主要モデルは120iで、176ps、25.4kg-mを発揮し、0-100km/h加速はマニュアル・モデルで7.4秒、8速オートマチックでは7.2秒というスペックだ。CO2排気量は136g/kmから133g/km。このほかにも125iというモデルもラインナップされる。こちらのエンジンは218ps 31.5kg-mを発揮し、0-100km/h加速は6.4秒、CO2排出量は154g/kmでオートマチックの場合は148g/kmとなる。

フロント・エンドのスタイリング変更には、エンジン改良によって冷却系に大きなスペースが必要となった影響が見られる。その結果としてまず、エア・インテークの大型化があげられる。BMWは、この機会にヘッドライト・ユニットの形状変更も行っており、これまでのものに比べてより長方形になり、レンズ・ユニットのスペースも変更された。

また、ライト・ユニット自体も変更を受けている。エントリー・モデルにさえ標準でデイタイム・ランニング機能が搭載される。また、これまでオプションに存在したキセノン・ユニットはなくなってフルLEDセットが追加されている。なお、Mスポーツ・エディション・モデルには標準でLEDヘッドライトが搭載される。

1シリーズのキャビンについては適度なアップグレードが適用される。全グレードでセンター・コンソールがピアノ・ブラック仕上げとなり、エア・ベントとラジオはクローム・ハイライトに、旧き時代のBMWへの後戻りとしてアナログ式燃費計がデジタル・インストルメント・パネル非搭載モデルには採用される。

また、すべての1シリーズにはシングル・ソーン・エアコンが標準装備される。オプションでデュアル・ゾーン・システムに変更することができるほか、インフォテーメント・システムも改良型になっている。エントリー・モデルのビジネス・ステレオには出力およびトルク表示が装備され、トップ・グレードのプロフェッショナル・システムは、SIMカードを経由して地図データをネット経由でアップデートできる。

その他にも多くの機能が改善され、自動パーキング機能は隣り合っての駐車にも、縦列駐車にも対応するようになった。

価格は未発表の段階だが、既存モデルに比べての増額は妥当な範囲内になろう。

▶ 2015 ジュネーブ・モーターショー

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