マクラーレン675LTを初公開

公開 : 2015.03.04 22:47  更新 : 2017.06.01 02:10

マクラーレン650Sをベースに、より軽量でパワフルなバージョンである675LTがジュネーブ・モーターショーでワールド・プレミアを果した。カスタマーへのデリバリーが6月からとなるスケジュールだ。価格は、650Sよりも£65,000(1,200万円)ほど高い£260,000(4,800万円)というプライス・タグが付けられている。

クーペ・ボディのみが設定される675LTだが、650Sクーペおよびスパイダーの上のポジショニングされるモデルであり、マクラーレンでは “スーパー・モデル” と呼んでいる。LTのネーミングは、1997年のマクラーレンF1の “ロング・テール” に端を発するものだ。ちなみに、マクラーレンはそのレンジ設定で、P1を “アルティメット” モデル、そして4月のニューヨーク・モーターショーで登場予定のエントリー・レベルのスポーツカーを “スポーツ” レンジと区別している。

その名前からもわかる通り、エンジンは675psにまでチューンナップされた3.8ℓツインターボV8を搭載。マクラーレンによれば、その50%ほどのパーツが新たに設計されたものだという。その中には、新しターボ、カムシャフト、コネクティング・ロッド、より高性能なフューエル・ポンプとデリバリー・システムが含まれ、シリンダー・ヘッドとエグゾースト・マニフォールドもディテールに変更を受けている。

そのためエンジン形式も650Sのものを引き継ぐのではなく、新たに “M838TL” というコードネームが与えられている。パワーは650Sよりも25psアップした675ps/7100rpm、トルクは69.1kg-mからアップされた71.3kg-m/5500-6500rpmという値だ。ギアボックスは650S同様に、7速デュアル・クラッチと組み合わせられる。

そのボディはエアロダイナミクスをより追求したものとなっている他、エンジン、シャシー、ボディのすべてにわたって軽量化が図られている。その結果、650Sよりも100kgほど軽い1230kgまでダイエットされている。そのため、パワー・ウエイト・レシオは、650Sの500ps/トンから550ps/トンにまで上昇している。

また、パフォーマンスも当然ながら向上を果たしている。0-100km/h加速は650Sよりも0.1秒速い2.9秒に、0-200km/h加速は8.4秒から7.9秒に向上している。但し、そのトップ・スピードはダウンフォースを稼ぐボディをえた結果、僅かに3km/hであるが下降し330km/hとなっている。

ダウンフォースを稼ぐこととなったボディは、そのLTというネーミングの由来となった650Sのそれより50%大きくなったロングテール・エア・ブレーキが装備されているのが特徴。また、リアのスクリーンは、よりルーバーの開けられたポリカーボネイト製となっている。

更に、新しいカーボンファイバー製のリア・ウイング、リアのガーニッシュから突き出た格好の2本のチタン製エグゾースト、新たにデザインされたカーボンファイバー製のリア・バンパーとリア・ディフューザーなども675LTの専用装備だ。

また、フロントにも新しいデザインのバンパーとスピリッターが装着されている。

マクラーレンは、そのシャシーに650Sから大きな変更はないというが、”ドライバーに究極のエレガントさを与える” ものだという。もちろん、675LTはロードゴーイング・モデルではあるが、そのフォーカスはサーキットにある。

インテリアについては、写真のみの公開で、その詳細までは現時点では明らかにしていないが、P1にインスピレーションを受けたアルカンタラで表皮を囲まれた軽量なカーボンファイバー製のバケット・シートが装備されている。

▶ 2015 ジュネーブ・モーターショー

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