オートスポーツ・インターナショナル – ザ・レーシングカーショー
2015.01.08〜15
記念すべき25回目のオートスポーツ・インターナショナル・レーシングカー・ショーが、バーミンガムのナショナル・エキシビジョン・センター(NEC)を舞台に1月8日から11日まで開催された。
併催のパフォーマンスカー・ショーと合わせて今回のイベントでは9つのホールが占有されたほか、「ライブ・アクション・アリーナ」、「アドレナリン・ゾーン」という企画は、それぞれホールを丸ごと1つ貸し切って行われた。前者は2014年FIA ワールド・ラリークロス・チャンピオンのペター・ソルベルグ駆るシトロエン・クサラが登場。鼻を突くラバースモークが舞い上がるドリフト・ランを来場者は目の当たりにすることができた。ほかにもフェラーリ458スペチアーレ、ポルシェ911GT3にくわえモータースポーツの各カテゴリーからマシンがデモンストレーション・ランを行った。
「アドレナリン・ゾーン」ではジネッタG40ドライバーズ・クラブの車両同乗体験やカート走行体験というプログラム・チケットが販売され、木曜と金曜にはレーシング・テクノロジーの開発企業に焦点をあてた「オートスポーツ・エンジニアリング・ショー」がふたつのホールを占有して開かれた。このショーにおけるもうひとつの注目イベントは、「プロフェッショナル・エンジニアリング・コース」という催しが、大学やトレーニング・スペシャリストらによって実施されたことだ。
どんなモーターショーでも、それがレースものであれクラシックカー・イベントであれ、ほとんどが新型車や日常めったにお目にかかれないモデルを対象としている。その点、オートスポーツ・ショーの内容はメーカーによるプレミアム・イベント、あらゆるモータースポーツ・カテゴリーのマシン展示、会場を埋め尽くす数々のクラシックカー、それに土曜に開催されるコイズ・オークションというように盛りだくさんなのだ。恒例の「F1グリッド」コーナーでは、最新のF1マシンを間近に目にすることができ、「オートスポーツ・ステージ」ではモータースポーツで活躍する著名人のトークセッションが行われた。
「パフォーマンスカー・ショー」のエリアには、フェラーリ458スペチアーレ、カリフォルニア、F12、ラ フェラーリ、ランボルギーニ・ウラカン、それにマクラーレンMP4-12Cが2台と、複数台のアストン・マーティンやポルシェ、さらに各メーカーのビスポーク部門によるパーソナライズド・カーやSUVモデルが展示された。
また、ブラバムのヒストリーを讃える展示も行われ、F1、F2、F3およびスポーツカーといった数多くのレーシングモデルが揃い踏みした。ほかにもジム・クラークのトリプル優勝50周年を記念した展示が、クラシック・ティーム・ロータスによって開催された。これには1965年にタスマン・チャンピオンシップ、インディ500、F1ワールド・ドライバーズ・タイトル(生涯2度目)という3冠を手にしたときにステアリングを握ったそれぞれのマシンが登場した。さらに、モータースポーツ紙であるモータリング・ニュースの創刊60年を祝した記念式典では、ウィリアムズF1マシン、ジャガー・Dタイプ、フォード・マスタング、ランチア・ストラトス、ペター・ソルベルグのワールド・ラリークロス・チャンピオンシップ・カーであるシトロエンDS3が並んだ。
メーカーによる展示エリアは、ポルシェが現行モデル3車種、ルノーがクリオ・カップカー、メガーヌ・トロフィカ—とともに今季のルノー・スポーツ・トロフィ参戦車両であるR.S.01の英国初公開、ロータスがレース志向のモデルを集めるなどいずれもスポーツ性をアピールするものとなった。
また、2013年にデビューしワイルドな外観の3モデルを揃えるドイツ・メーカー、シン・カーズなどの中小メーカーも数多く集まった。それ以外にも一例をあげると、リスター、ノーブル、ラディカル、ゼノスといった英国のニッチ・メーカーが集合した。
一度会場に踏み入れると、カートにはじまり、オートクロス、ドリフト、ラリー、ラリークロス、ドラッグレース、F1までの全ジャンルが網羅されており、それぞれを楽しむことができる。時間に余裕があるなら数多くの物販コーナーを覗いてみよう。モータースポーツ関連グッズが販売されており、帰るころには財布は軽くバックは重い、という旅を楽しむことができよう。