フォード・エスコート1.5
公開 : 2015.03.09 23:40 更新 : 2017.05.29 18:54
レザー内装はこのグレードの場合標準となり、明るい色調や暗めの色調を好みで選ぶことも可能だ。
前後の頭上のスペースは180cmの大人が乗ったとしても十分に確保されており、後席の足元の余裕も満足に値する。
荷室容量のサイズは、この手のクルマにとっては必要にして十分といったところではあるが、コスト削減の影がは分割不可のシートなどに及んでいる。
ただし安全装備にはきちんと資金を投じているようで、6箇所にわたるエアバッグや、シートベルトを使用せずに設置できるアイソフィックス対応のチャイルド・シート・コネクターなども用意されている。
この世代のエスコートはこれまで使用されていたものと同じ1.5ℓのガソリン・ユニットのみの展開となり、トランスミッションは5速マニュアルか6速のオートマティックのみから選択可能だ。
エンジンのサイズは車両サイズや車重にとって十分なものではあるが、残念ながら楽しみとは無縁のキャラクターとなる。
オートマティック車の場合、ドライブ・セレクターに設置されたボタンを押せば、スポーツ・モードに変更できる。しかしながら、一体何が変化したのかは最後まで分からないままであった。
たしかにスポーツ・モードにセットしてアクセルを踏むとエンジン・ノイズがわんわんと響きわたるのだが、だからといって推進力が増すわけでもない。
その半面、シフト・チェンジのなめらかさには満足できる。また先代のフォーカスに見られた豊かなトラクションやハンドリングの熟達度合いはエスコートでも健在である。
ステアリングは軽すぎず重すぎずでちょうど良く、正確性も程よい。ロード・ノイズの抑制もきちんと効いているが、中国の悪路に合わせたサスペンション・セッティングゆえに必要以上に柔らかく、ふわふわとボディが上下し過ぎるとも感じた。