フォード・エコスポーツ1.0エコブースト
公開 : 2015.03.09 23:30 更新 : 2017.05.29 18:54
まだまだ細やかな部分にラフな感触が残っているが、よりシャープになったハンドリングや幾分ハンサムになった外観は、同クラスで十分に戦い得るレベルに達している。
■どんなクルマ?
前回のテストから8ヶ月が経ったいま、エコスポーツのフェイスリフト版を試す機会を得た。
エコスポーツが属するクラスは、2010年の日産ジュークのデビューを皮切りに、その年末にはミニ・カントリーマンやダチア・ダスターがデビューし、その2年後にはヴォグゾール・モッカやプジョー2008、ルノー・キャプチャーが相次いでデビューしたという、まさに激戦区なのである。
それだけには終わらず、さる2014年にはシトロエンC4カクタスが、2015年になホンダやマツダ、ジープ、サンヨンからも新たなコンテンダーが続々と参加している。2016年にはフォルクスワーゲン・タイグンがデビューを控えていることも忘れてはならない。
このように小さなクロスオーバーがビッグ・マーケットに膨れあがった今、果たしてフォードはどのようなアプローチを仕掛けてくるのだろうか?
昨年の段階ではエコスポーツは、さして優れてもいなかったし、明確な強みがあったわけでもなかった。5つ星中2.5個というわれわれの結果をみても、状況を察していただけるはずだ。
その後フォードは即座に改良のアナウンスを公開した。内容はヨーロッパのマーケットに合わせたエンジニアリングを施すというものだ。改良が功を奏しているのか否か……今回も冷静な判断を下すことにする。
■どんな感じ?
もっとも明らかな改良は、テールゲートにマウントされた見るに耐えなかったスペア・ホイールが廃された点だ。このおかげで一気にモダンなルックスを手に入れたといっても言い過ぎではない。
その他にはプライバシー・ガラスのみが外観上の変更点となるが、どこか引き締まって感じるのは先代から10mm車高が下がったから。シャシーのアップデートによるものである。