ランドローバー 雪上試乗会

公開 : 2015.03.12 23:40  更新 : 2017.05.29 19:17

昨今のランドローバーは賑やかだ。我が国で正規販売がはじまった当初、1980年代の終わりにはフラッグシップたるレンジローバーしか輸入されていなかったが近年は違う。アグレッシブでコンパクトなレンジローバー・イヴォークを基点として、使い勝手に優れるディスカバリーやスポーティな佇まいのレンジローバー・スポーツといったファミリーが出揃ったことで、よりプレミアムなポジションを得たレンジローバーがトップの座を確固たるものにしているのである。

今回は現行ランドローバーの4モデルを志賀高原の雪の上で試すチャンスを得た。普段の試乗では全輪駆動システムをフルに体感することは難しいのだが、滑りやすい雪上ではその恩恵を感じない瞬間はない。

試乗は通常の圧雪路の他に、特設のコースで少しハードな走行を試すこともできた。イヴォークは他のモデルとは違いオフローダーの象徴とも言うべき副変速機が付いていないが、その代わりに9速ATがものを言う。元気がいい4気筒ターボだが、低いギアでは意外なほどの粘り強さを見せ、スタイリッシュな外観とは裏腹なほどの接地性の高さを体感できた。

ディスカバリーは以前(ディスカバリー3以前)よりも見た目のプレミアム度を増しているが、それでも現行モデルの中では最も道具として使い込めるフレンドリーさが高い。運転席からの視界やボディの見切りもラインナップ中最高なので、轍に正確にタイヤを乗せることができる。

レンジローバー・スポーツはアルミ・シャシー化されたものの、兄貴分のレンジローバーに比べればリーズナブルな価格が目を引く。今回はV6エンジンを搭載するHSEを試乗したので、V8搭載のレンジローバーよりも300kgほども軽い車重が、クルマから伝わってくるフィードバックを確実なものにしていた。

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