仕付けは行き届いているうえ、非常に従順ではあるのだが、どうもあまり親密な仲になれそうにないと感じた。

高回転域のエンジン音も然り。どこか疲弊しきっているようにも感じるし、音自体にも面白みはない。

また速い速度域ではギアボックスのレスポンスが落ち込み、エッジの立ったルックスに反して、運動神経の悪さが露呈した。

乗り心地が救ってくれるのか？と期待してみたところ、バンプの頻度が増えると、振動が増幅する傾向が見られ始める。また、小刻みな振動を連続的に拾うと、ボディは明確にブルブルと震える。

ハーシュネスというほどではないが、’落ち着いている’ という表現は躊躇われる。テスト車両は£750(14万円)のアダプティブ・ダンパーが装着されていなかったため、これが問題を解決してくれることを願うばかりだ。

インテリアはNX300hのFスポーツ・トリムと同じ。したがってNX200tには電動シートが備わっており、そのサポートも豊富だ。

後席は2人の大人にとっては十分なもの。荷室の容量もたっぷりと確保されているし、インテリアの醸しだす質感も高い。

ただし、ヨーロッパ勢に台頭していこうと切に願っているのならばセンター・コンソール上のボタン配置は整理すべきだと感じた。ごてごてしすぎているのが現状だ。

キーレス・ゴーや前後パーキング・センサー、シート・ヒーターは標準ではあるが、ロータリー・コントローラー付きの衛星ナビゲーションを追加するには£995(18万円)の予算がさらに必要。

今回のテスト車両のようにタッチ感応パッド付きの衛星ナビゲーション・システムを追加するには£1,995(36
万円)が必要になってくる。ただしこの場合は、音質の良いスピーカーも一緒についてくるのだそうだ。