セアト・レオンXペリエンス
公開 : 2015.03.16 23:30 更新 : 2017.05.29 18:44
強いて気になる点を挙げるとすれば、アンジュレーションを踏み越えた際のピッチ・アップとピッチ・ダウン。ただこれも、われわれだから気になることであって、ごく一般家庭がごく一般的な使用をするだけならばあまり気にすることはない。
ステアリングは同クラスのクルマと比べると軽めで、なおかつ密なコミュニケーションは期待すべきではないが、伝えてくれる情報量は豊富であり、不安になるレベルではない。
サスペンションが柔らかくなっているぶん、突き上げの頻度は減ったが、同時にふわふわと安定感を失うシチュエーションがしばしば見られる。不快に感じる程ではないが、ミドル・コーナーを走行中に窪みを踏み越えると時に足元がバタつくことがある。
高速道路の流れに合わせて走行するようなシチュエーションでは、どっしりと落ち着いた印象。回転も極めて低いところで落ち着いているため、リラックスして運転できる。トルクにも不足は感じられなかった。
ただ、MTであることからも、日常的な足としてガシガシ使用する方が、このグレードには向いている印象。もし、もっと余裕のあるモデルが欲しいならばATの184ps版の購入をおすすめする。
基準車から逞しくなったことの弊害として、サスペンションから生じるノイズと、タイヤから発生するノイズが挙げられる。特に後者は高速域で顕著になる。一方エンジン・ノイズやウインド・ノイズにはまったく不満はない。
インテリアは基準車から据え置き。したがって実用性にも不満はない。4人の大人と、それぞれの多めの荷物を載せたとしてもリラックスできる居住性は確保されている。
安価な方のグレードでも装備は充実しているが、テスト車が搭載するナビゲーション・システムは別途費用が必要になる。