マクラーレンP1 GTR

公開 : 2015.03.18 23:50  更新 : 2017.05.29 19:10

1000psを叩きだす、マクラーレンのもっともハードコアなハイパーカーを、モーター・ジャーナリストで唯一、英国本誌のアンドリュー・フランケルがテストする。

■どんなクルマ?

このページをクリックしてくれた読者のなかには、すでにP1 GTRの存在をご存知の人も多いかもしれない。

車両価格は£1,980,000(3億5,468万円)。つまりP1より£1,100,000(1億9,704万円)高価だということになる。

1000psにおよぶ最高出力は、10年前のブガッティ・ヴェイロンには適わないが、何しろP1 GTRの乾燥車重は1440kgである。695ps/トンという出力重量比を考えれば如何に常軌を逸した数値かお分かりになるだろう。

後に詳しいことは述べるが、実はこの桁外れの出力を引き出すことは、思いのほか簡単である。ただし身体はやはり敏感なもの。筆者の首は、テストからしばらく経った今でも痛んでいる。

パフォーマンスは実に興味深い。しかし興奮するかどうかは別の話。同じレベルのことをやってのける他のライバルと比べると、マクラーレンP1 GTRは常に冷静さを失わせないクルマであったということを先に言っておこう。

このクルマを買うには、最低条件としてP1のオーナーである必要がある。よって期待されていた40台少ない30台の嫁ぎ先が決まった時点で、既にマクラーレンはオーダー・ブックをピシャリと閉じてしまっている。

フェラーリのFXXと同様にP1オーナーもマクラーレンが世界中で開催するフィットネスや1対1のトレーニングに参加可能とのこと。また、望めば健康管理サービスもつけることができるのだそうだ。

もちろんオーナーが好きなように所有することも可能。毎週末走行会に連れ出すようなシチュエーションをあまり想像できないが、望むならばニュルブルクリンクを走らせることだって可能である。

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