マクラーレンP1 GTR
公開 : 2015.03.18 23:50 更新 : 2017.05.29 19:10
チーフ・テスト・ドライバーのクリス・グッドウィン氏いわく、ロサイル・インターナショナル・サーキットではP1よりも約5〜6秒ちかく速いラップタイムを刻んだとのこと。
またロサイルよりも4倍距離の長いノルドシュライフェで既に7分以下のタイムを刻んでいるのだそうだ。あのコース状況を考えれば、とてつもない偉業だといえる。
P1から50kgも軽くなっているだけにダウンフォースもかなり強化している。またそれ以上にタイヤの変更も大きな影響を与えている。ピレリは実に素晴らしい仕事をしている。
キャビンはP1で見慣れたものとほとんど変わらない。チーフ・エンジニアのダン・ パリー・ウィリアムズ氏いわく、SFレベルのパフォーマンスだからこそ、インテリアはP1と共通にして安心感を優先したとのことだ。
したがってステアリング・ホイールはGTR専用品となるが、’プッシュ・トゥ・パス’ ボタンやDRSシステム、ラジオ、フラッシャー、ピットレーン速度リミッター、エンジン・スターター・ボタンはキャリーオーバーする。
スターター・ボタンを親指で押し込むと、爆音とともに3.8ℓツイン・ターボ・ユニットが目覚める。外からドアを閉じてもらえば、カーボン・コクーンのなかに一人っきりとなる。どうか無事で帰りたいと願い出発した。
■どんな感じ?
多くのデュアル・クラッチAT車と同様に、P1 GTRは1速にセットしてペダルを踏み込めば簡単に発進することができる。
読者の中にはP1 GTRの購入を本気で考えている方もいるかもしれないので、躊躇せずに最初からアクセル・ペダルを踏み込む。’タイムワープ’ のはじまりである。
あまりの加速度に耳がキーンと痛み始める。カタールの熱せられたアスファルトのうえを、それはもう、とんでもない速度で猛進する。