レンジローバー・スポーツSVR

公開 : 2015.03.18 23:45  更新 : 2017.05.29 19:20

これに対して、エア・スプリングや可変ダンパー、可変ロール・キャンセル・システムを含むハードウェアは基準車と同じものを使用。サスペンションのセッティングのみ、締めあげているのだそうだ。

21インチのアロイ・ホイールとランドローバーのM&Sタイヤが標準となる一方、コンチネンタル製コンチスポーツ・コンタクトと22インチのアロイ・ホイールを組み合わせたものはオプションの扱い。

後者はわずかにトレッドが大きくなってしまうため、ボディのメタルワークにはプラスティック製のフェンダー・アーチモールが取り付けられることになる。

ブレーキ冷却の効率をさらにあげるためにボディ・パーツのデザインは変更されているが、鉄のブレーキ・ディスクと6ポット・キャリパーは8気筒のレンジローバー・スポーツと共有する。

フロント部分の識別点は大型のエア・ダクト。リアは4本出しのエグゾースト・パイプとルーフ・スポイラーが特別なモデルであることを強調している。

インテリアは大きく変わっておらず、これはランドローバーのカスタマーが高級感と実用性を両立させることを望んでいるからなのだそうだ。

唯一の識別点といえばフロント・スポーツ・シートくらいのもので、サポート性やすわり心地、ルックスは満足のいくものである。

リアは2列目のシートが横方向に大きさを増したため、オプションで3列目のシートが選べなくなった。同様の理由で2列目の真ん中のシートは、一応シートベルトは残っているが、座れないと思ったほうがいい。

荷室の広さは、さすがはレンジローバー。たっぷりと用意されている。

いよいよフロント・シートに身をおさめる。SVRになってもコマンド・ポジションは変わらない。よってドイツのスポーツSUV勢に比べると腰高な感は否めない。

エンジンがかかると、室内にはV8が発するエグゾースト・ノートが反響する。外から聞いてみてもその迫力はかなりのものである。

走りだせば、エンジン・パワーから想像していた硬さは感じず、コシはあるが極めて快適な乗り心地が確保されている。

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