BMW 650iクーペ
公開 : 2015.03.19 23:40 更新 : 2017.05.23 10:26
シートに腰を下ろしてみると、高さのある傾斜が急なセンター・コンソールが目に入るが、運転席に座っても、助手席に座っても不思議と窮屈に感じることはない。包み込まれるような安心感が、心地良い気持ちにさせる。
仮に身長が180cmを超えていたとしても、ゆったりと座れるのが嬉しい。
BMWコネクトは、2015年モデルからは標準の扱い。4G SIMカードを組み込み、エマージェンシー・アシスタンスに接続できるのが、このシステムの売りである。
さらにアプリケーションを追加すれば、ライブ・トラフィック・レポートや音楽のストリーミングなどのサービスを受けることも可能である。優雅な6シリーズにはうってつけのシステムだ。
これがあれば、ヨーロッパのどこからでもアクセスが可能。ホテルの予約や、緊急外来を受け入れてくれる病院まで探してくれるのだそうだ。
LEDヘッドライトも標準となるが、ここからさらにハイビーム時に対向車両の幻惑を防止する可変ユニットへとアップグレードすることも可能。
60km/h以下ならばブレーキを介入させて車体を停止し、前車への衝突を未然に防いでくれるドライビング・アシスタント・プラスも英国では標準でついてくる。
使用するエンジンは4.4ℓ V8ツイン・ターボ。発揮される450psの最高出力は8速のオートマティック・ギアボックスを介して後輪に伝えられる。
8つのシリンダーが奏でる ’美声’ は、2種の音量から調節可能であり、6シリーズのまとう玉衣に負けぬ華やかな空気感を振りまいてくれる。
ちなみに0-100km/hまでを4.6秒でこなす、というのがメーカーの公表する値である。
市街地では、低回転域からもりもりとトルクを与えてくれる。また供給マナーも極めてスムーズであり、こちらもまた堂々たる風格に見合った躾である。
九十九折に連れだしてもペースが乱れることはなく、さらにガス・ペダルを踏み込めば驚くほど素早く加速を得ることも可能だ。