フォルクスワーゲン・ポロGTI
公開 : 2015.03.23 23:50 更新 : 2017.05.29 18:57
■どんな感じ?
以前より良い。どこか落ち着きすぎていた先代に比べると、小型ホットハッチに見合った元気の良さがある。(今やめずらしく)エンジン排気量を大きくしたことにより、ミニ・クーパーSに張り合えると言ってもいい。
エンジンを掛けた瞬間から、その気になれるサウンド・トラックが響きわたり、ガス・ペダルを踏めば踏むだけ嬉々として前へ進みたがるのだ。
先代の1.4ℓ強制吸気ユニットも低回転域の力強さはかなりのものだったが、そのぶん高回転域ではゼエゼエと息を上がらせることが多かった。
これに比べて新ユニットは、低回転域から上の方まで伸びやかに、ターボ加給が施されることを感じさせない回り方をする。
密に車両側とコミュニケーションを図りたいという向きにはMTの設定をおすすめする。たしかに日常の使用域では変速の煩わしさが付きまとうが、やはり完成度が高いギアボックスゆえに楽しさはMTの方が上である。
£245(4万4千円)のスポーツ・パフォーマンス・パックを選べば、ダンパーの味付けを変更できるスイッチが車内に設えられる。これにより、ゴルフ顔負けのバンプのいなしを行ってくれる。あまりの賢さに驚いた次第。価格も手ごろなだけに選択を強くおすすめする。
すべての所作が生き生きとしているため、次のコーナーが待ちきれなくなるほどである。スタビリティ・コントロールをオフにすると限界付近の身のこなしはさらに鋭くなることから、腕に覚えがあるドライバーは一度、徹底的に試してみることをおすすめする。