ブレーキ・ペダルを踏んでPDDボタンを押すとエンジンがかかる。ギアスティックをドライブに入れると出発だ。

20V20の駆動方式は4WD、ガソリン・エンジンとデュアル・クラッチATという組み合わせだ。20V20が製品化されれば、ガソリン／ディーゼル／プラグイン・ハイブリッドの3種になるとのことだ。

現時点ではセアト・レオン・クプラのパワープラントを搭載しているそうだが、プロトタイプ(単刀直入にいうと冷却装置の能力不足)であるため、試乗速度は40km/hに制限された。

しかし40km/h以下の速度域でも、20V20のダイナミックさは十分に感じることができた。ルーフ形状のおかげで必然的に天地方向のスペースは限られるが、左右方向の室内スペースもとても広い。

大きく開くテール・ゲートの向こう側には500ℓ強のラゲッジ・スペースが確保されており、3列目のシートを設える余裕もある。

サデックの言葉を借りると「決して夢物語などではなく、あくまで現実的なコンセプト」というこのクルマの製品化が、今回の試乗を通して非常に楽しみになってきた。

(マット・バート)