MG6 TS
公開 : 2015.04.09 23:30 更新 : 2017.05.29 18:07
■どんな感じ?
悪くない。特に価格帯と先代からの進歩を考えると、むしろ好感さえもてる。なかでも、完璧とは言えないものの、新しいデザインのセンター・コンソールやメディア・システムの完成度はとてもたかい。
また、チープなプラスティック素材が目立つものの、ステアリングに設えられたコントロール・ボタンの押し心地まで煮詰めなおしているあたり、MGの本気度も伺える。シートのすわり心地にも妥協はない。
5人の大人が座ったとしても、荷室の容量はきちんと確保されているうえ、ガソリン・タンクが62ℓという大容量であることから、1335kmもの航続可能距離をマークしている点もありがたい。
1.9ℓのディーゼル・ユニットのもたらすパンチ力にも不足はない。ただし同程度の排気量をもったライバルと比べると、レスポンスやノイズの処理にはもう少し時間を掛けてほしいと感じる。
とくに、たっぷりと荷物を搭載して速い速度域で走らせると10年以上前のディーゼル・エンジンを思い起こさせる粗雑なメカニカル音を発する。これはちょっと……と思わずにはいられなかった。
しかしながらテスト期間にマークした17.0km/ℓという実燃費は、大いに魅力的な数値である。
カントリー・ロードに持ち込めば、楽しさに思わず頬がゆるんでしまう。乗り心地を損なわないギリギリのところで、コーナリング時の懐を深くするあたりはいつものMGの定石どおりである。