ゴードン・マーレー、プロジェクトMを進行中
公開 : 2015.04.10 22:30 更新 : 2017.06.01 02:10
ゴードン・マーレーが設計した新時代のシティ・コミューターであるT25は、2010年に登場したが、大手石油会社のシェルと、元ホンダF1のエンジン・デザイナーである後藤治との協力を得て、この11月には新しいコンセプト・モデルをデビューさせる計画があるという。プロジェクトMと呼ばれるこのコンセプト・モデルは、電気自動車やハイブリッドが主流となりつつある今の時代、敢えて内燃機関を採用したモデルである。シティ・ユースに使用用途を絞った、ガソリン・エンジンを中心に据えた超コンパクトなクルマなのだ。
皮肉にも、ゴードン・マーレー、後藤治、シェル石油という組み合わせは、16戦のレースのうちセナとプロストが15勝を上げた1988年のマクラーレン・ホンダF1の黄金のパートナーシップである。
2020年には90億人とも言われる地球の総人口の3/4が都市部に住むと言われ、それら人々がフル・サイズのクルマを持つことのナンセンスさを解消しようというのがコンセプト。ただし、プロジェクトMは、すぐにプロダクション・モデルとして生産される計画はないようである。
プロジェクトMは、軽量化を中心にエンジニアリングが行なわれている。また、T25で見せた4シーター、リア・エンジン・レイアウトはそのまま引き継ぐものと思われる。構造も、チューブラー・フレームを中心に、コンポジット・パネルを使用するという基本は変わりないようだ。
搭載されるエンジンは、日本の軽自動車から流用される660ccの3気筒4サイクル・エンジンで、それを後藤治が改良を施すことになる。
ちなみに、オリジナルのT25は、34.3km/ℓの燃費をマークしている。