フォードC-マックス 1.5エコブースト
公開 : 2015.04.10 23:50 更新 : 2017.05.29 18:54
フォルクスワーゲン・ゴルフSVの方がコストの面では魅力的。ただし実用性と楽しさは、C-マックスに一票。
■どんなクルマ?
われわれはC-マックスのことだ好きだ。現実問題、ハッチバックでもMPVでもないこの型を選ぶには相応の理由が必要なのだが、C-マックスの場合、楽しさとランニング・コストだけでも選ぶ価値があるからだ。
それに現行モデルはスタイリングが一新され、インテリアもこれまでの欠点が丁寧に処理されている。それに1.0ℓエコブースト・ガソリン、1.5と2.0ℓのディーゼルなど、パワートレインの選択肢も増えている。
ただ、コンパクトMPV市場は、BMW 2シリーズ・アクティブ・ツアラーやVWゴルフSVが加わったことにより戦いが激化している。C-マックスの改良が有効に機能しているかどうかを早速見ていこう。
■どんな感じ?
シャシーにかけられたフォードの魔法は、常にわれわれを感動させている。それも約10年も続いているのだから、確固たるフォードの実力といっていいだろう。C-マックスのシャシーも例外ではない。
外から見ればずんぐりとして屋根が高く、いかにもファミリー・ハッチ然としているのだが、走りには驚くほどの安定感があり、また、とかく楽しいのだ。
コーナーに差し掛かる手前、まずはコミュニケーション能力のたかさに驚かされる。また寸分の狂いのないステアリングのおかげで思ったとおりのライン・トレースが可能なのだ。
コーナー中腹では、たっぷりと確保されたグリップ力が安心感と野心を掻き立ててくれる。それも、おだやかなアンダーステアとともにである。