フォードC-マックス 1.5エコブースト
公開 : 2015.04.10 23:50 更新 : 2017.05.29 18:54
突如として大きなバンプが現れてもなんのその。即座に衝撃を和らげ、またボディがぐらりと左右に揺れることもない。かくも優れた身のこなしをするのはどうしてなのか、これぞまさに魔法と呼ぶにふさわしい。
テスト車両が搭載する1.5ℓエコブーストの仕事も素晴らしいだけに、このエンジンが英国に輸入されないのはなんとも惜しい。
リファインメントはもちろん、一貫して軽やかに回転してくれるからだ。英国のマーケットでは、これよりも大きい排気量のユニットを大部分のカスタマーが選ぶことから、’不採用’ は仕方ないのかもしれないが……。
ミドル・レンジの力強さを望むならば150psを発揮する2.0TDCiユニットを搭載したグランドC-マックスを推す。ややザラついた印象をともなうが、瞬発力はこのユニットならではの長所である。
ディーゼル・ユニットを搭載することによって、鼻先は重くなってしまうものの、動力性能が劣ることはないし、コントローラブルであることも変わりない。なにより安定感も明確な長所だ。
すべてのグレードに改良が施されたC-マックスのインテリアも一見の価値あり。ボタン点数が大幅に少なくなったため、操作がしやすく、また車内の高級感も底上げされている。
なかでもわれわれが薦めるのは、多くの人が選ぶであろうミドル・スペックのタイタニウム。こちらならば8.0インチのカラー・タッチスクリーンが最初からついてくる。
システムそのものはもう少しシンプルになってほしいものの、ごく一般的に必要とされる機能は網羅しているし、なによりも車内がより高級感を増すのは嬉しい。
一方のシート周辺のパッケージングは先代からは変わりなし。したがって後席スペースはあまり広くはないが、その分荷室を432ℓと広く確保しているため、イケアへの遠征にも問題はない。