PSA、フィアット・クライスラーとの合併を望まず

公開 : 2015.04.21 21:50  更新 : 2017.06.01 02:10

PSAのCEO、カルロス・タバレスは「財務状況が改善するまではフィアットクライスラーをふくめて他のパートナーと協力関係を構築するつもりがない」と語っている。

東風汽車と資本提携関係にあるPSAだが、ほかにもトヨタやGMとのジョイント・ベンチャーも行っている。こうした状況について専門家らは、フィアット・クライスラーと合併すれば、両社の成長を確固たるものにできるだろうと予想している。

3社の関係は、PSAはアジアおよび欧州市場で強く、クライスラーは米国で力があり、フィアットとアルファロメオは着実に財務改善を進めているという状況だ。

昨年、PSAは280万台を、フィアット・クライスラーは440万台を販売している。かつてフィアット・クライスラーのセルジオ・マルキオンネは、自動車メーカーが安定的成長をするには600万台を販売しなければならないと語っていた。しかし、タバレスはリカバリー・プランを成し遂げるのが最優先で、販売台数のために合併を考えるのはそれからだとしている。

このプランによるとPSAは、2016年までにキャッシュフローを黒字化しなければならず、2016年から2018年の間にグループ内で20億ユーロの純現金収支を生み出すことになっている。また、自動車部門は2018年までに営業利益率2%を達成し、2019年から2023年はこれを5%に増やすとしている。

なお、タバレスはこのプランを2018年までに実現するとしているが、多くのアナリストは来年には目標達成できると予想している。

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