アウディTT
公開 : 2015.04.23 23:40 更新 : 2017.05.29 18:14
■プロローグ
”初代アウディTTは、いまやTTのデザイン・アイコンとなった” ― スティーブ・クロプリー (英国本誌編集長)
1998年、初代アウディTTがデビューした際、そのシンプルでありながらオリジナリティ溢れるルックスは、Appleが創出したプロダクトを思い起こさせた。
ただ、アウディは機能上の ’操作(運転)するたのしさ’ を探究しなかった。これが唯一、初代iPodと初代TTの異なる点である。
ペーター・シュライヤーによってデザインされた初代TTのボディはフォルクスワーゲン・グループのPQ34プラットフォームと組み合わされ、FF/4WDアーキテクチャはVWボーラやセアト・トレドと共有。
今思い起こせば、いかにも ’やってくれそうな’ ルックスとは裏腹に、エンスージァストの心を射るほどの熱情はなかった、というのが正直な感想だった。
対する現行TTのボディはMQBプラットフォームのうえに搭載されているが、やはりこちらも歓喜するに値しないようにも思えるが、軽量化と可変シャシーをだけでなく、出力も向上していることから ‘たのしさ’ はステージの真ん中にグッと近づいた可能性はある。
ならば新型TTは、無条件にオススメのクルマたりうるのだろうか? 以下5項目にわたって見極めていくことにする。