トヨタ・カローラ・フィールダー・ハイブリッドGエアロツアラー
公開 : 2015.04.24 23:45 更新 : 2021.01.28 16:58
■どんな感じ?
今回メインで試乗したのはワゴンの「カローラフィールダー」のハイブリッドである。写真のエアロツアラーはいわば昔のスポーツモデル風の仕立てだが、パワートレインやシャシーが特別にスポーティなわけではない。
今回は東京はお台場周辺の短時間試乗に限られたので、あまり断定的なことは書きにくいが、いい意味で「可もなく不可もなし」なのは、いかにもカローラっぽい。まあ、今回のようにオプションの16インチタイヤ仕様だと、ちょっと俊敏になる操縦性に対して、パワステ・アシストが少し強すぎるきらいはあるが、取り立てて批判するほどでもない。ハイブリッドゆえに静粛性も不足なし。電気走行時のミシュラン・エナジーセイバーのロードノイズも許容範囲である。
また、新開発の1.5ℓも試乗してみたが、トータルの動力性能や軽快さではハイブリッドに優る部分も多く、1.5ℓのほうが好印象。1.5ℓとハイブリッドでは約25万円の価格差があるが、燃費差を考えると、一般的なマイカー用途でモトを取るのは大変だろう。
日本のカローラは現行モデルから、ひとりBセグメントのプラットフォームをベースとした日本専用車となった。これまでのデザインはそうした取り回しやコンパクトさを前面に押し出すことを念頭にしたものだったが、やはり「物足りない」との市場の声は多かったようである。新しいフロントエンド・デザインはボンネットからフェンダー、グリル/バンパーまで総とっかえ。全体のまとまりはセダンよりワゴンのほうが良好に思えるのは、新顔のデザイン作業がフィールダー先行で進められたことも無関係ではないだろう。
カローラで感心するのは「この装備はないのか?」と思うものが、ほぼもれなく用意されていることだ。たとえば、30歳代を超えると途端にほしくなるシート・ヒーターも、1.62万円(前席左右ただし、ハイブリッドのみ)の単独オプションで用意されるのも、見事なユーザー心理の読みといっていい。