BMW X5M
公開 : 2015.04.28 23:50 更新 : 2017.05.23 10:25
Mらしさが薄まったという意見もあるかもしれないが、とてつもないクルマであることをここに宣言する。
■どんなクルマ?
さかのぼること2009年。BMWがX5Mを公開した際、エンスージァスト達はあまり喜ばなかった。
神聖なるMディビジョンはいつだって、大型車のMカーを作らないと宣言していたにも関わらず、がっしりとしたビヒモスみたいなMカーを登場させたからだ。
しかしこのページでテストする2代目X5Mは、X5Mという立ち位置を、これまでと比べものにならないくらい揺るぎないものにすることに成功した。
その心臓部たる4.4ℓV8直噴ツイン・ターボは575psと890kg-mを叩きだし、これは先代よりも20psと7.1kg-mの増強となる。
言いかえれば、現行M5よりもパワーがあるということにもなり、同時にレンジローバー・スポーツSVRやポルシェ・カイエン・ターボよりもパワフルなのだ。
2275kgという重量級であるにも関わらず、出力増強の甲斐あって、0-100km/h加速はM5よりも0.1秒の短縮に成功した。
その結果紡ぎだされた4.2秒というタイムは、もちろんSVRの4.7秒、カイエン・ターボの4.5秒よりも速い。
そこで気になるのは、X5Mというクルマが、単なる直線番長なのか、あるいは他のライバルを華麗に打ち負かすオールラウンダーたる素性の持ち主なのか、ということである。