フォードS-マックス2.0 TDCi 180
公開 : 2015.04.28 23:40 更新 : 2017.05.29 18:54
’楽しめる7シーターが欲しいならばS-マックス’ といっても決して言い過ぎではなかった初代S-マックス。新型はそんな初代を超えているのだろうか?
■どんなクルマ?
怒った顔と、うまくまとまったリアが特徴であった、初代S-マックスがデビューしたのは、8年前の2006年のこと。 ’MPV=カッコ悪い’ という常識を覆したのも、このクルマである。
今回の新型モデルも基本信条は先代と同じ。したがった2-3-2のシート・レイアウトをとる。変更点は、豪華になったダッシュとタッチスクリーンのマルチメディア・システム。
新型のプラットフォームは、前:マクファーソン・ストラット、後:独立式インテグラル・リンクを組み合わせる。
1.5ℓのエコブースト・ガソリンと2.0ℓターボ・ディーゼルは合計で4種の出力で差別化を図り、210psのバイ・ターボ版がもっともパワフルな設定だ。
また今回のモデルからは、初めて4WDシステムを採用している。
■どんな感じ?
180psの2.0ℓディーゼルを搭載したテスト車両の駆動方式はFF。6速のマニュアルを組み合わせていた。
トリム・レベルは豪華装備付きのチタニウム・スポーツ。これに£2,200(40万円)のチタニウムXパックと£475 (8万6千円)の可変ステアリングを追加していた。
残念ながら英国では用意されていない可変ダンパーを組み合わせていたが、フォードいわく、ノーマル・モード時の柔らかさと、標準サスペンションの柔らかさは、ほとんど同等とのことだ。
荒れた路面のうえではポンと跳ねる傾向があり、またセルフ・センタリングのスピードはゆったりとしている(電制アシストにかわり、先代ほどナチュラルではなくなった)。
しかし他のMPVと比べると、挙動は素早く、標準的なハッチバックと同等といってもいいくらいだ。
ただし、いくらノーマル・モード時のデキがいいからといって、可変ステアリングをオプション選択するのは間違いだ。’可変’ といえども、ノーマル以外のセッティングはあまり変化に富んでいないからである。